■コラム | ||||||||||
<コラムのバックナンバー> ・2014年 ・2013年 ・2012年 ・2011年 ・2010年 ・2009年 ・2008年 ・2007年 ・2006年 ※2015年以降のコラムのバックナンバーはメルマガのページからどうぞ |
||||||||||
■『2014年最後の』(No.674/2014.12.26) 今年最後の配信となりました。本年も一年間、無事に休むことなく配信を続けることが出来ました。ご覧いただいているみなさんのおかげです。ありがとうございました。 個人的に、今年の映画関連のニュースとしては、三軒茶屋の映画館がとうとうすべて閉館となってしまったことが大きかったです。残念。『三軒茶屋シネマ』が閉館されたのが7月、以降、三軒茶屋中央劇場も三軒茶屋シネマも閉館した姿のままです。いずれはマンションになるのか何になるのか..。 全国的にミニシアターが減っていますし、シネコンはあまり好きじゃないので、映画館に足を運ぶ回数も減っています。それでも、映画産業そのものは継続していますし、素晴らしい作品ももちろんあります。これからもずっと映画を応援していきたいと思います。来年は”映画”のハードウェアもソフトウェアも、新しい試みや技術がたくさん出て、明るい話題が増えますように。みなさんも風邪など引かれませんよう。来年もよろしくお願いします。 ■『コリン・ヘイ』(No.673/2014.12.19) 80年代洋楽は個人的に青春の音楽なんですが、当時オーストラリア発のロックで世界を席巻していたのがメン・アット・ワーク。1981年に発表したデビューアルバム『ワーク・ソングス(Business as Usual)』でいきなり大ヒットを飛ばし、グラミー賞の最優秀新人賞も獲得しました。彼らをスターダムに押し上げたシングルヒット「ノックは夜中に(Who Can It Be Now?)」、「ダウン・アンダー(Down Under)」などは今でもよく聞きます。もちろん、いずれも全米ナンバーワンヒットとなりました。 先日、iPodが壊れたので新しい機種を買い、いろいろとCDをレンタルして曲を入れていたのですが、懐かしいのも入れるか、と、メン・アット・ワークのCDを(レコードは持っていますが、CDはベスト盤のみ)借りようと思ったところ、レンタルショップにはデビューアルバムとベスト盤しかなく、聴きたかったその後の2枚のアルバムがないんですね。で、ネットで調べてみると、安く売られていたので、買おうかと思ったのですが、ついでにさらに調べてみると、何と、フロントマンだったコリン・ヘイが、30年以上経った今もソロ活動を継続していることが判明。しかも結構アルバムが出てる。驚きました。ソロデビュー作も悪くなかったですが、その後、ここまで積極的に活動しているとは。早速YOUTUBEで楽曲を聴いてみると、どれもいいっ。さすがに日本ではほとんど取り上げられていませんが、輸入盤は入手可能。渋い声、独特のメロディーセンス、ひねりの効いた詩。健在です。しばらくハマりそう。メン・アット・ワークをご存知の方もそうでない方もぜひ。 ・http://www.colinhay.com/ ■『タブレット・デビュー』(No.672/2014.12.12) 自宅のネット環境をWiMAXに変更、キャッシュバックも受けられるので、タブレットを買いました。「Kindle HD6」です。1万円ちょっとと値段が安かったのと、そもそもタブレットの主な使用目的がメールとWeb閲覧なので、まあこれで十分かと。この用途さえこなしてくれれば、サイズは小さい方がいいですしね。画面は6インチ。なので、スマホより一回り大きい程度。以上の使い方だと十分です。もともとKindleの電子書籍リーダーは持っていたのですが、タブレットでも電子書籍は十分読めます。むしろ動作はサクサクしていて快適。なんとなくタブレットの必要性を感じていなかったので敬遠していましたが、最初からこれを買えばよかったと反省..。WiMAXも外では不安定なときもありますが、おおむね満足。あらためて便利な時代になったなあと思います。 自分はこのメルマガで書いている映画も一応それなりに大きな液晶テレビの画面で見ていますし、そこはやっぱり違うとは思うんですが、まわりには、映画やドラマもすべてスマホ、ないしはタブレットで見るという人も少なからずいます。実際それでもいいんでしょうね。音声もイヤホンで聞けばハッキリ聞こえますし。 ただ、丸一日外出で、パソコンではなくタブレットを持ち歩くとなると、一番問題なのはバッテリーですね。kindle電子書籍リーダーだと8週間ぐらい持ちましたので、そこは全然違うなと。その不安を解消するためには、携帯用のバッテリーを一緒に持ち歩くなど、考えないといけない。もちろん、いずれ解消されると思いますが、便利さを実感しつつ、まだまだハードウェアに左右される部分も多く、SF映画に登場するような軽やかなものは、まだ少し時間がかかるのかも、と。 ■『モバイル通信』(No.671/2014.12.05) 自宅のネット環境はADSLを引いていたのですが、家で使うだけでなく、外出した際にもパソコンをネット環境につなぎたいと思いまして、この度、高速モバイル通信にしました。WiMAX(ワイマックス)です。専門学校の講師を務めるようになってから、ずっと欲しいと思っていたんですが、月数回の頻度ということもあり、費用の問題から手が出ずにいました。ただ、他にも外に出る仕事が増えたのと、いろいろ調べると、結構割引サービスがいっぱいあるので、思ったより安く導入できるんじゃないかと。 費用はWiMAXのホームページから申し込むと月額3,696円(税抜)。で、いろいろ他に調べてみるとホントにたくさんの割引サービスがありました。キャンペーンなんかもめちゃくちゃあります。多いのは、キャッシュバックとタブレットサービス。キャッシュバックは1万円~2万円、タブレットは2万円前後の製品が無料でもらえます。すごい..。でも、安くなればなるほど、キャッシュバックの手順などが面倒くさくなるようで、安易に飛びつくのは危険なようです。 とういことで、いろいろ考えて、個人的にはNIFTYにしました。お店の回線もNIFTYなので、追加で契約すると、数百円安いのと、キャッシュバックが1万5千円。契約・キャッシュバックの手続きも簡単。結果的に今までの月額使用料に月1,600円ほど追加するだけでサービスを受けられるようになりました。さらに1万5千円のキャッシュバック。大満足。速度も速い。ちなみにキャッシュバックが受けられるのは1年後のようですが...。 ■『HMV復活』(No.670/2014.11.28) 2010年8月に渋谷にあるCDショップ『HMV』が閉店するまで、音楽を買う場所はほとんどここでした。CDだけでなく、アナログもありましたし、雑誌なんかも、音楽好きにとっては充実したラインナップでした。何より、スタッフの方によるセレクトやポップがかなりツボで的確だったように思います。閉店した時は非常に残念でしたが、4年後に同じ渋谷にまたオープンしました。現在はHMVジャパンはイギリスの本家とは経営上のつながりは無く、ローソンの完全子会社だそうですが、いずれにしても復活は嬉しい限り。たまに足を運んでいます。もっともフロアは2Fと規模的にはかなり小さくなりましたし、CDとレコードが混在で品揃え的には少ない感じは否めません。ただ、こういうお店はそこにいるだけで楽しくなるので、とにかく復活してくれたことは喜ばしいです。 中でも嬉しいのはシニア層(さすがに自分はまだこの層に入るには時間がかかりますが)向けの品揃えや演出も多いこと。何と、少量ですが、カセットテープも扱っています!!!レニー・クラビッツのカセットを見つけた時は、思わず衝動買いしそうになりました..。そしてさらに充実しているのが、レコードプレーヤー。ポータブルのターンテーブルですね。いずれも数万円なのでちょっとがんばれば手が届く範囲。アナログレコードを売るだけでなく、そのハードも売ろうということなんでしょう。でもこれが、いろんな種類があってたのしいです。 →http://www.crosleyradio.com/Turntables →http://ionaudio.jp/archivelp/ 個人的にはVESTAXのポータブルプレイヤーを持っているので間に合っているのですが、上記の製品はデザインもいいので欲しくなりますね。レコード、ターンテーブルがまだまだ元気なのが嬉しいです。 ■『結果発表!』(No.669/2014.11.21) 毎年開催している『顔フォト!コンテスト2014』、こちらでも何度かご案内させていただきましたが、無事募集&審査を終了、ただいま結果発表を行っております~。 上位3賞は審査員5名で協議の上決定させていただきますが、今回も力作揃いで悩みました。とりあえず3賞を発表させていただいています。他にも協賛賞がありますが、こちらは協賛いただいた企業さんの担当者の方に直接選んでいただきます。毎回素晴らしい賞品がいっぱいです。協賛賞は明日以降随時発表させていただきます。 毎回思いますが、顔フォトはホントに楽しいです。普段見過ごしてしまっている日常の中に潜む”顔”を見つけたときの喜びっ。まったくお金がかからないところも嬉しい。来年の話をすれば何とやらですが、次回も同時期に開催を決定しております。ぜひご応募ください。詳細は以下のサイトから。 ・『顔フォト!コンテスト』:http://kao-photo.petit.cc/ ■『リアル寄生獣』(No.668/2014.11.14) 岩明均氏による伝説の漫画『寄生獣』(きせいじゅう)がいよいよ今月末から公開されます。『寄生獣』は、突如宇宙からやってきた謎の寄生生物によって支配された人間と、支配されていない人間との戦いを描いた物語。主人公となるのは平凡な高校生活を送っていた学生、泉新一。彼は、寄生されていくプロセスで抵抗することにより、右腕だけに寄生生物が存在するという、”中間者”になってしまい、その戦いに特殊な立場で巻き込まれていきます。人間が”餌”として食い殺されるというプロットや過激な描写や、人間の存在意義を問う哲学的なテーマなどがあいまって、かなり人気を博しました。個人的にもかなりハマりました。実写化のうわさはちらほら出ていましたが、いよいよ公開です。 公式サイトから予告編も見られますが、主人公の右手に寄生した”ミギー”や、寄生された人間の顔がパカッと割れるなどの描写は割と原作に忠実に再現されているようです。もともと、戦いの場面などで、非常に”映画的”と思われるカットもあったので、映画とは相性がいい部分もあるのかもしれません。CGも技術的に非常に進歩していますので、そういう意味での違和感はあまりなさそうです。ただ、ストーリーは原作そのままかどうかわかりませんし、何よりプロットやアクションだけでなく、何度か”感動”する場面もあるので、そのあたりがどのように演出されているのか、楽しみ半分、怖さ半分。先に放送されたテレビアニメでは、結構キャラクターが変わってしまっていたので、ちょっと嫌な予感もしますが...。とりあえず観にいきたいと思います。 ・『寄生獣』公式サイト:http://kiseiju.com/ ■『戦後サブカル論』(No.667/2014.11.07) 劇作家・演出家の宮沢章夫氏が講師を務める、NHKの「ニッポン戦後 サブカルチャー史」を観ています。基本的には録画してなんですが。これは非常に刺激的です。宮沢氏の80年代~サブカルチャー評論としては、『東京大学「80年代地下文化論」講義』があり、これは何度も読み返した本なんですが、「ニッポン戦後 サブカルチャー史」ではさらに90年代以降から現代までもカバーしていて守備範囲が広いです。 映画の文脈でいうと、大島渚監督なんかもフィーチャーされていて(もちろん1970年代です)、非常に興味深い内容となっています。ゲストとして出演している、受講生の風間俊介氏もいい味出しています。サブカル好きのジャニーズという、新しい分野を開拓していますね。1970年代から現在まで、全10回にわたって授業を行っていますが、自分がリアルタイムで体験した時代以外も非常に共感できる考察が満載です。海外(=グローバル)からの視点については、外国人ゲストを招きながらも多少弱い部分も見られますが、戦後の日本の文化・芸術に興味のある方は必見の番組ではないでしょうか。番組をご覧になっていない方のために、単行本『ニッポン戦後サブカルチャー史』(NHK出版)も出版されているようです。未見の方はぜひ。 ・ニッポン戦後 サブカルチャー史 http://www.nhk.or.jp/subculture/ ■『WARP』(No.666/2014.10.31) 前回ご紹介した購入CD、エイフェックス・ツインによる『Syro』。リリースしている『WARP』が、25周年の記念キャンペーンを実施中です。対象商品を購入すると缶バッジやマグネットがもらえたり、応募シールを何枚か集めて送るとオリジナルグッズがもらえたりします。とりあえず、エイフェックス・ツインを1枚買ったんですが、対象商品で迷っているのがフライング・ロータスの『ユーアー・デッド』。アリス・コルトレーンが叔母、ジョン・コルトレーンが叔父という凄い遺伝子の持ち主。音楽プロデューサーとして主にヒップホップを手がけていますが、やはりジャズとも融合を果たしていて、本作もホント聴いたことのない世界。素晴らしいです。で、WARPのキャンペーンのグッズの応募が3枚からなんですよね..。 いや、他の対象商品で購入したいのが無いというわけではなくて、むしろありすぎ..。(→http://tower.jp/article/campaign/2014/08/27/01) とりあえずエイフェックス・ツインだけ買って満足したように自分を騙していたんですが、やっぱりYOUTUBEなんかでいろいろ聴いていると欲しいアルバムがいっぱいです。そしてそこにキャンペーン..。 フライング・ロータスの曲もYOUTUBEにたくさん上がっていますが、本作の中ではこの曲とビデオが秀逸です。終わりとしての”死”ではなく、再生としての”死”、または解放としての”死”。5分に満たないので、映画としてみると超短編ですが、見終わった後に押し寄せてくる感情は、とてつもなく深く、重みがあります。それでいて心が軽くなる。→https://www.youtube.com/watch?v=2lXD0vv-ds8 やっぱり、買おう(笑)。
|
||||||||||
■『プリンス、デロリ夜奏』(No.665/2014.10.24) このところまとめて買ったCDです。まずは、ファンク&ロック界の大御所プリンスの新作『Art Official Age』。2000年以降にリリースされたアルバムは、ファンゆえに買ってはいましたが、満足させてくれる作品はありませんでした。毎回、宣伝文句は”昔のファンク魂を取り戻した黒いプリンスが戻ってきた”的な内容なんですが、実際に聴くとイマイチ...の繰り返し。で、今回もネット上で数十秒試聴した限りではあまりいい印象は無かったのですが、実際に店舗でじっくり試聴すると...なかなかよかったです。少なくとも”買いたい”と思うレベル。でも、もっといい曲が作れると思うし、ジャケットは相変わらずダサいところはご愛嬌。 次は、テクノを超えた、音楽界の鬼才エイフェックス・ツインによる13年ぶりの新譜『Syro』。別名義では色々出していましたが、やはりエイフェックス・ツイン名義はモチベーション上がります。内容的には、驚くほどの刺激は無いですが、新しい音に触れられるだけで嬉しい。こういう聴きやすさも悪くないです。 最後はおととい発売されたばかりのオムニバス盤『デロリ夜奏~道化師の音楽会~』。通販で購入手続きをしただけで、全く聴いていないんですが、うちのギャラリーでも大人気のイラストレーター・カネオヤサチコさん描き下ろしのジャケットというだけで購入。さらに彼女の新作となる”ぬりえ”が初回特典としてついています。いや、うちのギャラリーでも取り扱うので、わざわざ初日に、しかも他のお店で買う必要はないんですが、なにせこれまたファンなもので。聴いていないのに、言うのも何ですが、このジャケット通りの音ではないかと思います。ということで、結構期待しています。 ■『DVD再発』(No.664/2014.10.17) ビデオしかなかった映画や、メディア化されていなかった映画がDVD化されたり、あらためてリマスターの上リリースされたりするのは、映画ファンにとって嬉しいものです。よほどマイナーでなければメディア化されないケースはレアだとしても、リマスターや、新作公開に合わせてその監督の作品がボックス化される機会などは結構あります。その場合、大体において特典映像が充実するのが楽しいんですよね。 先日、久しぶりにアレハンドロ・ホドロフスキー監督のカルト映画の金字塔、『エル・トポ』をレンタルして観ました。これも”HDリマスター版”のDVDです。画像も良かったし、特典映像の監督インタビューも面白かったです。こういうちょっとマニアックな作品って、基本的にツタヤさんなんかにも置いてあるかどうか、というレベルなんですが、再発されると、大きな店舗ではちゃんと入れてくれるから嬉しいんです。数も増えますしね。例えばツタヤ三軒茶屋店には『エル・トポ』は5本置いてありました(そして2本借りられているというのがすごい)。やはり伝説の作品です。 ただ、いいことばかりではなくて、例えば洋画で日本語吹き替えがお気に入りの場合、版権などの問題から、声優さんが代わってしまい、オリジナルの雰囲気がなくなってしまうケースがあります。特にテレビで放送されたものは、基本的に吹き替えなので、コチラが気に入っている方にとっては残念な結果になる場合が多いです。他にもボックスでまとめて販売される時は、すべての作品が入るわけではないので、作品のチョイスによってはこれまた残念な結果に。 ちなみにアレハンドロ・ホドロフスキー監督もDVDボックスが発売されているのですが、作品数の多い監督ではないので、ラインナップとしては問題ありませんし、サントラCDもついていて、結構お買い得だと思うのですが、例えばAMAZONのレビューなんかを見ると、いわゆる”ぼかし”に対して厳しい意見がちらほら。確かに、この監督の作品は、性器が見えていることなどなんでもないぐらい過激な描写ばかりですから、そこだけ隠しても、ねえ。 ■『カメラバッグ』(No.663/2014.10.10) カメラが趣味、という人ならみんな知っている、世界的なイタリアの三脚メーカー『マンフロット(Manfrotto)』さんの新商品バッグについて、モニターとして協力をさせていただいています。感謝~。久しぶりに取材の仕事にバックパックを使いました。やっぱり両手が完全にフリーになるのはいいっ。記事がアップされましたので、下のサイトからぜひご覧ください。 記事にも書かせていただきましたが、個人的にはライターなのですが、カメラ撮影だけの仕事もたまにあります。頻度としては少ないので、使っているバッグも本格的なカメラバッグを使わず、通常のバッグに小さなカメラ用のバッグを追加するか、インナーバッグを使ってカメラを持ち歩くかの選択になります。マンフロットさんのバッグはデザイン性も高いし、いろんなバリエーションがあるので、選べるところがいいです。マンフロットさんには、先般、こちらでもご案内させていただいた『顔フォト!コンテスト』にも協賛いただくなど、大変お世話になっています。三脚・バッグ以外にもいろんなアイテムを販売されていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください~。 【マンフロット 公式サイト】 →http://bit.ly/1uFgQE9 ■『ミニシアターのススメ』(No.662/2014.10.03) 今年の4月から始まった、渋谷にある東急Bunkamuraとシブヤ大学とのコラボレーション企画『オープン・ヴィレッジ』。公式ライターとして参加させていただいていますが、先週、最終回となる6回目の授業が終了しました。かなり人気の企画で、無料ということもあり、毎回募集をはるかに超える応募があったようです。ライターとして毎回参加させていただき、大変楽しませていただきました。で、最後の授業は、Bunakamuraル・シネマを舞台にした『世界を見つめる映画館ミニシアター ~ル・シネマから映画の旅に出よう~』。ル・シネマという映画館がテーマ。 それまでの、能楽堂や美術館など、いろんな施設の授業はどれも楽しかったですが、個人的にはやはり映画館には特別な想いがあります。しかもル・シネマは上映作品にこだわったミニシアター。今まさに授業レポートの原稿を書いているのですが、かなり熱い授業でした。 ル・シネマのプログラミングプロデューサーの方を先生としてお迎えしての授業なんですが、映画館という空間についてこう語っていらっしゃいまいた。「スクリーンと客席との距離は特別なものがあり、さらに同じ作品を見ている人たちと空間を共有することで特別な体験になる」と。テレビやパソコンの画面でDVDの映画を観るのと、スクリーンで観るのとでは、全然違うのですが、それはただ単に大きさだけの問題ではありません。まさにその時、その場所で映像や感情や空気感を共有する、一時のコミュニティが形成されているのかもしれません。やはりそういう体験が出来るのもミニシアターならではですね。授業レポートは近日中にアップされると思いますので、ぜひご覧ください。 【オープン!ヴィレッジ 公式サイト】 →http://www.bunkamura.co.jp/openvillage2014/index.html ■『顔フォト!コンテスト』(No.661/2014.09.26) 毎年開催している『顔フォト!コンテスト2014』、ただいま作品募集中です。”顔フォト”とは、カバンの止め具や蛇口などなど、日常の中に偶然存在する”顔”に見える写真。誰でも一度はそういう写真を撮ったことがあるのではないでしょうか。当コンテストは、そんな”顔フォト”を応募していただいて、優秀な作品には豪華賞品をプレゼント、という企画です。さまざまな企業の方から、いろんな賞品を協賛していただいています。 コンテストの目的は、『日常を楽しくする』ということ。普段見過ごしてしまっている日常の中に潜む”顔”。ちょっと視点を変えてみるだけで、これらの顔を発見することが出来ますし、それだけでちょっと楽しくなります。写真のクオリティは問いませんので、デジタルカメラでもスマホでもOK。賞品は、デジタルフォトフレーム、デジタルカメラ、カメラバッグなどなど。募集期間は10月末日まで。ぜひご応募ください。詳細は以下のサイトから。 ・『顔フォト!コンテスト』:http://kao-photo.petit.cc/ ■『シルク印刷・続編』(No.660/2014.09.19) 先週、こちらのコラムでご紹介したシルクスクリーン印刷を使ってる(と思われる?)映画とCM。アップルのCMの方の動画をYOUTUBEで見つけました。こちらです。 ・https://www.youtube.com/watch?v=ybIxBZlopUY デトロイトのコミュニティ・アクティヴィスト、Jason Hall氏の活動をフィーチャーしたものですね。途中、Tシャツをする際にシルクスクリーンで印刷しています。これは間違いないでしょう。かっこいいですねー。CMもサイトも英語なので、Jason Hall氏の活動は正確には把握していないのですが、iPadなどのITメディアやテクノロジーを駆使して、コミュニティや地域を活性化しようという試みでしょうか。日本でもコミュニティの崩壊、地域のつながりの希薄化などが叫ばれて久しいですが、実際に以前のようなつながりを取り戻すのは至難の業でしょうし、また、住民同士だけでは進まない部分も多いでしょう。やはり、失われたつながりを取り戻すために、専門的に動く人、つなぐ人の存在が不可欠なのではないかと思います。 さすがのこのCMの映像だけ見ていると、あまりにかっこよすぎるのですが、人と人をつなぐ作業というのは本当に地道な努力と長い時間が必要で、ITによってそれが多少効率よく進められたり、新しいつながり方が提案できたりするのかもしれませんね。 このCMのように、Tシャツが活動の共通アイコンになるのだとしたら、それはシルクスクリーンも含めて非常にアナログ的作業によって生み出されるもので、やはりデジタルとアナログのバランス、ということが大事になってくるんでしょうね。個人的にはIT系のアイテムを持っていないのですが、このCMを見るとiPadが欲しくなります(笑)。 ■『シルク印刷』(No.659/2014.09.12) 最近、シルクスクリーン印刷に関わるメーカーさんやクリエイターさんと、いろいろ一緒に動いています。シルクスクリーン印刷にまつわる情報を集めた『ゴッコファン』というファンサイトも運営しておりますが、アナログ的な手法、ハンドメイド市場の盛り上がりなどの背景もあり、シルクスクリーン印刷がちょっと盛り上がっている気がします。 というのも、この前『アメイジング・スパイダーマン』のDVDを見ていたら、主人公が超人的能力を身につけ、ヒーローとして目覚めたときに自分でコスチュームを製作する場面があるのですが、その際に胸の”クモ”のマークをシルクスクリーン的手法(版の上にインクを載せてスキージで刷る)で作っているんです。一瞬なんですけどね。後、アップルのiPadのCMでも、登場人物が同じようにシルクスクリーンの手法を使って、Tシャツを作る場面が出てきます。海外では現代でも結構使われているんでしょうか。日本の映画だとまず出てこないシーンだと思うので。 ここで紹介できればと思い、両方ともYOUTUBEで探してみたのですが、動画はありませんでした。アップルのCMは今でもたまにテレビで流れていると思いますので、タイミング合えば、ぜひご覧ください。 両方とも本当に一瞬ですし、スパイダーマンにいたっては、あそこまでインクが盛り上がった印刷は、実際には難しいと思いますが(笑)。 ■『光るアイデア』(No.658/2014.09.05) 前回のコラムでご紹介した、東急Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の『だまし絵2 進化するだまし絵』。こちらの公式ツイッターのスタッフを担当させていただいていることもありまして、最近、だまし絵、錯視、トリック、などのキーワードでいろんなコンテンツを検索しているんですが、面白いサイトを発見しました。すでにかなり有名なのかもしれませんが、”未来にワクワクするメディア”のコピーで運営されている『IDEA★HACK』です。 運営母体などちょっと不明なんですが、毎日のようにさまざまなアイデア、アート、デザインなどのプロダクトや研究などの記事がアップされています。こちらを見つけたきっかけは、フォトグラファーのMartin Kimbell氏が撮影した「光のトルネード」という作品。輪っかのような形をしたフープにLEDを取り付けて、夜空へ放り投げた光の軌跡を、長時間露光で撮影したもの。パッと見は竜巻が光っているように見えるんです。非常に幻想的で美しい作品です。まさにだまし絵ならぬ、だまし写真。写真好きの方にとっては、長時間露光という手法は、さほど珍しいものではありませんが、素晴らしいアイデアがプラスされることで、見たことの無いアート作品が生まれました。 さらに、人間の顔を媒体にしたプロジェクションマッピング(これはテレビでも結構取り上げられていました)や、省スペース化を図れるキューブ型の『Heineken』のビール瓶など、かなりエッジの効いた記事が集められています。最先端の技術を利用したものもありますが、技術的にスタンダードでも、アイデアによって唯一無二のものになっているものもあり、非常に面白いです。やはり人間にとってもっとも大切なのは”想像力”ですね。 ・『光のトルネード』:http://ideahack.me/article/1179 ・『IDEA★HACK』:http://ideahack.me/ ・東急Bunkamuraザ・ミュージアム ・若林CAMOS:http://camos89.com/ 一応、話の中でも、病院で診察を受けたところ、「福島の放射線とこの鼻血とは関連づける医学的知見がありません」と医師に告げられますし、原作者の雁屋哲氏は、「反論は、最後の回まで、お待ち下さい」「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。」とおっしゃっていますのが、テキストではなく漫画の描写は非常に直接的です。果たして、今回の内容や、掲載にいたる決断がさまざまな配慮に足るものだったかどうかについては、大いに議論の余地はあると思います。 |
||||||||||
■『映画という娯楽』(No.637/2014.03.28) 以前にも同じようなことを書いた気がしますが、”映画離れ”の話。最近目にしたニュースでは、”映画を観る人”と”映画館に行く人”の両方が減少中というもの。映画ファン、イコール映画館ファンとしては、ちょっと寂しい話です...。 映画館数(=スクリーン数)や、映画公開本数は増加傾向にあるようですが、それが集客に結びついていないみたいですね。最近のDVDやブルーレイになる早さ、大画面ディスプレイの低価格化、ネット動画メディアの台頭などなど、いろいろと理由はありそうです。映画館に行かない理由も載っていましたが、「自宅で観る方が楽」「観賞料金が高い」の2つが大きな理由だそうです。まあ、そうなんでしょうね。個人的にも映画館に行く回数は減っていますから。これは三軒茶屋の映画館がひとつ閉鎖になったのが大きかったわけですが。 2012年度のgooリサーチの調査結果によると、映画料金が現行の1,800円から1,500円に値下げされた場合、鑑賞回数が増えるとした人は2割近くだったそうです。1,000円に値下げした場合は5割強に達するとのこと。個人的には、いい映画だったと思えた場合は1,800円でも決して高くないとは思いますが、そうでなかった場合はDVDを借りてみるのと比較してしまいますね...。 これをやれば映画業界が右肩上がりになる、なんて一発逆転の解決策はないと思いますが、ロードショーが終わった作品をDVDやブルーレイにしてレンタルするのではなく、小さな映画館や映画館じゃなくてもスクリーン上映できる場所に貸し出してくれれば、と思います。一本あたりの収益を長期で見れば、儲け方も変わってくるのではないかと。そんな制度ができれば、うちのギャラリーや知り合いのお店で、バンバン上映会やります(笑)。 ■『悪魔の蔵』(No.636/2014.03.21) お酒が好きで、仕事の関係もあるので、毎日飲む日が続くことも多いんですが、ここ数年のお気に入りはワイン。それも赤。あんまり難しいことを考えなければ、割とどんな料理にも合いますし、最近はワインも安くなっていますから、酔っ払うための飲み物という意味ではビールなんかより割安?というところも気に入っています(笑)。 どちらかというと、しっかり重みがあって、ぶどうの味や渋みも感じられるものが好きです。で、最近気に入ったのが、チリのワインで”カッシェロ・デル・ディアブロ カベルネ・ソーヴィニョン”。ワインの名前は長いのが多いですね...。このワインはあまりのおいしさから盗み飲みされることが多く、ワインを守るために「悪魔がいる」という噂を流したという逸話を持つ『悪魔の蔵』のワインだそうです。ラベルに悪魔の顔がついているのも面白いです。 よく行く近所のビストロで見つけて飲んでいたのですが、普通に買うとお値段が1,400円程度。お店で飲んでも3千円行かないぐらいです(お店にもよると思いますが)。まあ、もっと安い値段でそこそこおいしいワインもたくさんありますが、この味は好きなので買ってきて家飲みでもいいかも、と思い、どこに売っているかなーと探したところ、何とセブンイレブンにありました。栓がコルクでなかったのが少し気になりましたが、味はそのまま。当たり前か。こんなに身近で買えるのも嬉しいです。ますます好きになりました。しかし..最近のコンビニはコーヒーといい、お酒といい、恐るべし、ですね。 ■『新Kindle』(No.635/2014.03.14) Amazonの電子書籍を読む端末、Kindleを使っています。外出するときなど、電車や待ち時間では本を読むことが多いのですが、その日の気分によって読みたいものが変わったり、何冊も平行して読むことも多いので電子書籍が助かります。また、出先で仕事をする場合はモバイル用のパソコンを持っていくので、iPadなどの情報端末は使いません。ということで、チョイスしたのがKindleでした。多少動きがもっさりしたところはありますし、もっとコンテンツが増えてくれれば、と思うことはあるものの、基本的に満足。 で、今年の誕生日プレゼントということで、Kindleの新しいバージョンを買いました(誕生日はもうちょっと先なんですが...)。今持っているのは、最初に出たバージョンの最も安い端末。新しく買ったのは3G回線が無料、というタイプのものです。情報端末を持たないので、ちょっとしたブラウジングなどはこれで済まそうという魂胆。このD-Movie用に映画をレンタルするときに、ホームページのアーカイブが見られれば、前に紹介したかどうかわかりますしね。 ところが、昨日新機種を開封していろいろ使っているうちにびっくり。3G回線でつなげるのはあくまでもAmazonが許可するサービスのみでした。そのサービスはAmazonで書籍コンテンツを購入するときとウィキペディアで調べるときのみ。よく考えたらそりゃそうかも...。どうやらこういう勘違いをする人が他にもいるようで、ネットではいろんな人が警告されていました。あわせて他のサイトにアクセスできる、Amazonの意向に違反する裏技も紹介されていましたが(笑)。 ということで、結構がっくりなんですが、新機種は画面がすごく明るくなって見やすいのと、容量が倍になったり、動作が少し機敏になっていたりと、買い換えただけのメリットはあったのでよかったです。相変わらず電子書籍を読む端末としては一番使い勝手がいいと思います。 ■『ソリッドステイト』(No.634/2014.03.07) 通常、パソコンのデータはUSBメモリに入れて持ち歩いています。お店と自宅と両方で同じ環境で作業できるように、Eメールの保存フォルダや、その他データフォルダをUSBにまとめているということなのですが、これがちょくちょく調子悪くなります。USBメモリにアクセスできなかったり、エラーが出たり。先日もそういう症状が突然出て(大体、出るときは突然なのが怖い...)、結局アクセスできなくなりました。まあバックアップは取っているので問題ないんですが、かなりの時間をリカバリーに取られるのも事実。で、昨今のデータ持ち歩き状況はどうなっているのだろうと、いろいろ調べてみると、SSD(ソリッドステートドライブ:記憶装置として半導体素子メモリを用いたストレージ)のポータブルがよさそうでした。ハードディスクのように物理的に駆動するものもありませんし、USBやSDカードなんかより安全性も高いようです。一番の難点はコストパフォーマンスがまだまだ悪いことで、今回の事故があったのでSSDを購入したのですが、64MBで7千円程度。USBメモリなどのフラッシュメモリと比べると倍ぐらいの値段ですね。ハードディスクと比べるととんでもなく割高になります。まあ毎日使うものですからしょうがないんですが。 それよりも驚いたのは、USBメモリなどのフラッシュメモリは、日々使用していると、たまにデータが蒸発したり消滅したりすることがあるという記述を見つけたことです。”消滅”...。そういえば、数年前に、ある日気づいてみると、この『D-Movie』のデータがWebも含めてフォルダごと消えてしまったことがあるんです。いつもどおりデータを更新しようとするとそのフォルダ自体が見つからなかったんですね。不思議に思いながらも改めて作りなおしたのですが、ひょっとしたらこの現象だったのかも...。 もちろん、デジタルデータを扱う以上、どんなメディアを使っても何かしらのリスクはあると思いますので、結局はバックアップをちゃんと取る、ということに尽きるんでしょうが...。でも今回SSD導入でちょっとでもリスクが減ることを願っております。ホント、パソコントラブルほどイライラが募るものはありませんから。 ■『86回アカデミー賞』(No.633/2014.02.28) 3月2日にカリフォルニア州ハリウッドのドルビー・シアターで第86回アカデミー賞授賞式が開催されます。また今回もいろんな人がいろんな予想をしていますねー。 まず作品賞ノミネートで話題になっているのは「ゼロ・グラビティ」と「アメリカン・ハッスル」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「それでも夜は明ける」などでしょうか。「ゼロ・グラビティ」が有力そうですが、作品性を重視した結果、結局2010年に「アバター」ではなく「ハートロッカー」に与えてしまった経緯もありますので、ここでもまた「ゼロ・グラビティ」は獲れない気がします。そうなると「それでも夜は明ける」? 主演男優賞・女優賞もいろいろありますね。男優賞はレオナルド・ディカプリオ(ウルフ・オブ・ウォールストリート)、キウェテル・イジョフォー(それでも夜は明ける)、マシュー・マコノヒー(ダラス・バイヤーズクラブ)あたりでしょうか。ディカプリオは今まで惜しいところで逃していますので、そろそろな気もしますが、エイズ患者の役作りのために21kg減量したマシュー・マコノヒーが凄いですね。 女優賞では、ケイト・ブランシェット(ブルージャスミン)、サンドラ・ブロック(ゼロ・グラビティ)の一騎打ちですかね。ジュディ・デンチ(あなたを抱きしめる日まで)やメリル・ストリープ(8月の家族たち)ももちろん素晴らしいですが、このあたりはもう殿堂入りの貫禄ですから。 他にもアニメ部門が日本人監督作品も含めて盛り上がっているようです。賞レース、しかもアカデミー賞に関してはいろいろと作品のクオリティだけで判断されない部分も多いですが、やっぱりどの作品が、誰が受賞するかは気になります。要注目です。 ■『トランスフォーマー系』(No.632/2014.02.21) 先2007年に公開された、マイケル・ベイ監督とスティーヴン・スピルバーグによるアクション大作『トランスフォーマー』シリーズ以降、ハリウッドでは巨大ロボットものの作品が増えました。『トランスフォーマー』の1作目だけは見たのですが(全3部作)、クオリティの高いVFXはなかなか見ごたえがありましたが、基本的にはティーンエージャー向けの味付けで馴染めず、それ以降の話題作も(『リアルスティール』『バトルシップ』など)スルー。でしたが...が、ある知人から『パシフィック・リム』は面白い、強力に勧められ、DVDで見てみました。 結論から言うと、なかなか面白かったです。単なる戦闘ものにとどまらず、親子の絆なんかも描いていますし、幼い子供が登場してやたらと活躍しないところも好印象(笑)。敵となる怪物が”KAIJU”と呼ばれていることからも、日本の特撮映画へのレスペクトが感じられます。ただ、VFXはもちろん凄いのですが、敵の造形が少し残念な感じも...。やっぱり、ウルトラマン~セブン辺りを見て育った人間からすると、敵の造形大事。おどろおどろしい感じはすごくあるのですが、その異形のビジュアルだけで見る側を圧倒するような不気味さにかけていた気がします。昭和の特撮の怪獣たちは、敵ながら感情移入できる、ある種のかっこよさがあったんですよね。サイズ的には想像よりもかなり大きいのでインパクトはありましたが。2時間を越える尺なのでちょっと長いものの、また見てみたいと思いました。オススメです。 ■『一人でレンタル』(No.631/2014.02.14) 先日、久しぶりに三軒茶屋のツタヤにて音楽CDをレンタルしようとしたところ、受付カウンターがなくなっていてびっくりっ。何とレンタルの手続きがセルフサービスになっていました。 自分でカードを読み込んで、商品にバーコードを当てます。レンタル期間も選べるのでチョイス。まさに店員さんがやっているのと同じ作業。読み終わるとその場でお金を入金。もちろん紙幣だけでなく硬貨も入れる場所があります。すべて終えるとレシートが発行されて手続き終了。足元に袋があるので、それに入れて持ち帰ります。初めてでも何とか無事できました。個人的には、特に音楽CDを借りる際に、必要以上に店員さんがディスクのメンテナンスをして時間がかかるのがちょっと嫌だったので、これは自分のペースでできるので、そういう意味では歓迎。 ただ、機械でのやり方がわからず、店員さんと一緒に入力している人もちらほら。平日の昼まで込んでなかったからよかったですが、混雑しているときは、みんながみんなスムーズに手続きできないと、カウンターでの受付よりカオスになる可能性があるかも...と思いました。どうなるんでしょう。それにしても凄い時代になったものです。 ■『映画の記憶』(No.630/2014.02.07) 幼い頃、といっても、幼稚園に通っていた頃なのか、小学生であったのか、定かではありませんが、”夜の21時”が”遅い時間”であった頃の記憶には間違いありません。たまたま家のテレビで放送されていた映画。タイトルもわからないし、特に興味があったわけでもありません。ただ、腹話術師が自分が操る人形と、まるで他人のように会話をし、狂っていく様子だけが、ぼんやりと、しかし強烈に記憶に残っています。ストーリーもほとんど覚えていませんが、おしゃべりな人形が箱に入れられて横たわっている場面が映像として頭に焼き付いています。それが小学生(間を取って3、4年生)の時だとすると、あれから15年ほど経って、おそらくその映画であったであろう作品に出会いました。それが今回ご紹介するリチャード・アッテンボロー監督の『マジック』です。 ちゃんとしたストーリーを覚えていないので検証のしようもないのですが、おそらく間違いないと思います。たまたまレンタルショップでパッケージを見て、ストーリーを読んでいてハッと気づきました。長年の時を経て出会ったわけですが、ものすごく感動を覚えるわけでもなく、それでいて懐かしさもあり、不思議な気持ちになりました。 ただ、作品としては本当に良くできています。主人公が狂気にから娶られている様子を、若き日のアンソニー・ホプキンスが熱演。改めてみると怖い映画です。それゆえに子供心にも深く突き刺さったのでしょう。 ちなみに、記憶ではもっと古い映画の印象があり、映像もモノクロだったのですが、本作はカラー作品でした。 ■『ミッション、ビジョン、パッション』(No.629/2014.01.31) うちのギャラリーの作家さんがつないでくださった、元スターバックスコーヒージャパンCEOの岩田松雄さん。数ある著書の中でも『MISSION』(アスコム)は何度も読み返しています。その企業にしか、人にしかできないこと=ミッションを構築することの大切さを説いた本。ビジネスだけでなく、あらゆることに共通する素晴らしい考え方だと思います。 で、先日、講師を務める専門学校のゲストとしてお越しいただき、直接いろんなお話を伺ったのですが、大変刺激的でした。書籍に書いていない内容などもたくさんお話いただき、私も含め、学生たちも多くの素晴らしい言葉をいただきました。話の内容ももちろんですが、フリーという立場で、しかも40歳半ばを越えてくると、多くのことが自分の思うように決められますし、文句を言われることも少なくなります。結果、なかなか自分より年上の方とじっくりお話し、しかも人生の先輩としての示唆をいただくことも少なくなってきます。これがやばいんですよね。そういう意味でも本当にありがたい機会でした。話の内容についてはここでかいつまんで紹介させていただくよりも、岩田さんの書籍がたくさん出版されていますので、そちらをご覧ください(笑)。 ■『シャヴァンヌ』(No.628/2014.01.24) 東急Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の『シャヴァンヌ展』を見ました。19世紀のフランスを代表する壁画家として知られるピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(1824-1898)の、日本で始めての本格的な回顧展です。シャヴァンヌはフランスの主要建造物の記念碑的な壁画装飾を多く手がけ、桃源郷と謳われて来たアルカディアを彷彿とさせるモチーフも多く、その独特の奥深い世界は、象徴主義の先駆的作例と言われているそうです。 個人的には全然知りませんでしたが、非常に見ごたえがあり、心に作品も数多くある展覧会でした。どちらかというと淡い色調で、登場する人物も静かにたたずんでいることが多く、あえて表情や動きを排除しているかのようです。それでいてどこか自然の風景よりも妖精や女神などの主体に重きが置かれていて、その一見アンバランスともいえる描き方によって、どこか異世界のような雰囲気をかもし出しています。肖像画や風景画が多くを占める展覧会とはまた違う雰囲気で楽しめました。 シャヴァンヌは、マルセイユ美術館、パンテオン、リヨン美術館、パリ市庁舎などの公共的建築の壁画を製作したとのことで、街中にこのような神秘的な壁画がたくさんあると、間違いなく日々感性を刺激されるでしょうね。フランスへ留学した黒田清輝らを通じて、日本の近代洋画にも深く関与したので、私たち日本人の感性にもどこか通ずるものがあるのかもしれません。会期は3月9日(日)まで。 ・東急Bunkamuraザ・ミュージアム http://www.bunkamura.co.jp/ ■『ジョセフ・クーデルカ』(No.627/2014.01.17) 毎年1月に、うちのギャラリーで開催しているグループ写真展があります。トイカメラとして人気のあるロシアが生んだコンパクト・カメラ”ロモ東京国立近代美術館で13日まで開催されていた『ジョセフ・クーデルカ展』を見ました。 ジョセフ・クーデルカは1938年チェコスロヴァキア生まれの写真家。現在、世界で最も注目される写真家の一人です。同展示はその初期から最新作までを紹介した展覧会です。もともと航空技師だった彼が、知人の紹介で撮影を始めたプラハの劇場での写真で存在を知られ、ソビエト軍のプラハ侵攻を撮影。その写真が匿名のままマグナム・フォトを通じて西側に配信され、世界的に彼の写真が知られることとなりました。 同展覧会では、プラハ侵攻の写真もありましたが、個人的には初期の実験的な作品が非常に刺激的でした。コントラストが強いどこかグラフィックデザインのような作品から、人間のシルエットだけがぼんやりと浮かび上がるような抽象絵画のような作品まで、独創的な実験作品は、今見ても全く古さを感じさせませんでした。 もちろんカタログも購入したのですが、その中でクーデルカのインタビューが載っていて、それも興味深かったです。もっとも凄かったのが、「どうして依頼仕事を受けないのですか?」という質問への答え。彼はこう言っています。「理由はいくつかある。まず自分の独立性を保ちたいということ。それに私がとりくんでいることは必ずしも容易なこととは限らない。愚かにも自分自身をそこに送り込む間抜けでありたい」と。多少略させていただきましたが、すべてのクリエイター、ジャーナリストの胸に刺さる言葉だと思います。写真のチカラ、人間のチカラを改めて感じられる展示でした。 ・マグナム・フォト(http://www.magnumphotos.co.jp/) ■『ライフ』(No.626/2014.01.10) 毎年1月に、うちのギャラリーで開催しているグループ写真展があります。トイカメラとして人気のあるロシアが生んだコンパクト・カメラ”ロモ”によるグループ写真展『LIFE LOMO 2014』です。今年で9回目を迎えることになりました。何とかよく続いています。テーマは第2回目から”LIFE”に固定、今回は10名のメンバーがそれぞれの”LIFE”をトイカメラで表現しています。 最近またレコードがちょっと人気になっている感がありますが、トイカメラも基本的には”フィルム”なので、アナログと言う意味では同じ。やはりどこか温かみのあるところが魅力です。デジタルとアナログってよく比較されますが、どうしてもデジタル=新しい、みたいな見方をされることが多いです。ただ、個人的にはまったく別物だと思っています。デジタルはすべてをゼロとイチに置き換えたもので、アナログは連続性を持って表現されているもの。技術的な新旧だけの区別ではないと思うんですね。だからどちらも良いところとそうでないところがある。 アナログのよさって言うのは、温かみもありますが、フィルムにしろレコードにしろ、そのメディアでの一回性みたいなものがありますね。だからこそ瞬間の場面や演奏が、その現場の空気や温度なども含めて、永遠に封じ込められている気がします。そう考えるとロマンチックなメディアです。徐々に劣化していくものの、よほどのことがない限り、ある程度は再現できる。そういうタフさもあります。LIFE展、気が早いですが、来年も開催します。トイカメラ、LIFEと言うテーマにご興味のある方、ぜひ。 ・『LIFE LOMO 2014』(http://233.jp/life/)
|
||||||||||
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||