No.475
タイトル
テキーラ・サンライズ
(原題)
TEQUILA SUNRISE
監督
ロバート・タウン
脚本
ロバート・タウン
キャスト
メル・ギブソン、カート・ラッセル他
制作
1998年/アメリカ
ジャンル サスペンス
上映時間
115分
評価
★★

【 ストーリー 】
麻薬の仲買人として知られるマック(メル・ギブソン)は、最近になって足を洗うことを決意するが、別れた妻からは息子の養育費など金を要求され、従兄は、金儲けのためにマックへの商売の誘いをやめようとしない。結果、なかなか麻薬取引と手を切れないマックに、麻薬捜査官でもある友人ニック(カート・ラッセル)が警鐘を鳴らすが...。

【 コメント 】
『俺たちに明日はない』(1967)や『チャイナタウン』(1974)などの脚本で知られるロバート・タウンが脚本・監督を手がけた作品。メル・ギブソン、カート・ラッセル、ミシェル・ファイファーという豪華な顔ぶれによる、三角関係を軸にしたサスペンス・ドラマとなっています。

ミシェル・ファイファーと二人の男、という設定だと、どうしても同時期に作られた『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』(1989)と比べてしまいます。どちらも音楽と映像にこだわった、雰囲気のあるいい作品だと思いますが、やはり彼女の魅力を引き出したという意味では『恋の〜』に軍配があがるでしょう。
本作では、”男の友情”と”三角関係”をサスペンス仕立てで描いていますが、残念ながらどちらも今ひとつ...。メル・ギブソンとカート・ラッセルの二人は、追うもの、追われるものという相反する立場にありながら友情で結ばれているわけですが、まずそこがちゃんと伝わってきません。お友達以上の関係には見えるものの、グッと来るものがない。三角関係に関しても、それぞれの思惑や行動がわかりづらいです。さらに肝心のサスペンス要素に関しても、ドラマとして見せ場が少なく、盛り上がりに欠けます。脚本そのものはロバート・タウンらしく、ドラマチックな要素が盛り込まれていると思うのですが。

それでも、音楽と映像へのこだわりは成功していて、全体的に大人の雰囲気を感じさせます。デヴィッド・サンボーンやリー・リトナーのソロも素晴らしいですし、コンラッド・L・ホールの映像も印象的です(ちなみに、本作は同年のアカデミー賞「撮影賞」にノミネートされました)。もちろん、ミシェル・ファイファーの魅力によるところも大きいでしょう。
クライム・サスペンス、としては弱い部分も目に付きますが、大人の甘さで包まれたサスペンス風味の恋愛ドラマとしてはそれなりに成功していると思います。コメディとしてリメイクされたら面白いんじゃないでしょうか。

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