No.396
タイトル
スイッチバック
(原題)
SWITCHBACK
監督
ジェブ・スチュアート
脚本
ジェブ・スチュアート
キャスト
デニス・クエイド、ダニー・グローヴァー他
制作
1997年/アメリカ
ジャンル アクションドラマ
上映時間
118分
評価
★★★

【 ストーリー 】
FBI捜査官のフランク(デニス・クエイド)は、長年にわたって追い続けてきた連続猟奇殺人犯を後一歩のところで逃がしてしまう。一方で追い詰められた犯人は逆に彼の息子を誘拐して姿を消してしまう。フランクは犯人からのメッセージを手がかりに、息子が生きていることを祈りながらなおも執拗に犯人を追う.....。

【 コメント 】
『ダイ・ハード』(1988)や『逃亡者』(1993)などの人気作品の脚本を手がけてきたジェブ・スチュアート監督作品。本作でも脚本に自ら携わっています。
主人公のFBI捜査官を演じるのはデニス・クエイド(『ライトスタッフ』(1983)、『インナースペース』(1987)など)。相対するのはダニー・グローヴァーにジャレッド・レトー。この二人に比べると幾分デニス・クエイドは控えめな印象です。短髪でさっぱりしたクールな外見とはうらはらに、熱い執着心を煮えたぎらせているキャラクターなのですが、内に秘めた想いが伝わりにくく、どこか迷子のような落ち着きのなさを感じさせます。でもって、さらに彼にとって不幸なのは脇役にR・リー・アーメイがキャスティングされたところ。R・リー・アーメイと言えば、『フルメタル・ジャケット』(1987)の鬼軍曹役が思い浮かびますが、本作では、政治闘争に疲れ、やがて正義に目覚める人間臭い保安官を熱演。いい味出してしまいました。

ジェブ・スチュアート監督が脚本を手がけたヒット作『逃亡者』では、追うものと追われるものが幾度となく交錯し、そのたびにハラハラドキドキさせられる、という図式でしたが、本作ではもう少し凝った作りとなっています。一つは、追うものと追われるものとが、それぞれがまったく違う道のりをたどり、最後に運命に引きあわされるかのように対峙する構成となっていること。もう一つは、二人の周辺人物のサブストーリーが太く、群像劇っぽい面白さもあるところ。前述のR・リー・アーメイの存在感もあってなかなか見せます。ただ、残念なのは、終盤ついにめぐり合った二人の戦いと結末が、あまりにベタなアクションよりになってしまったこと。これはこれで見ごたえがありますが、もっと精神面での駆け引きがあれば楽しめたのに、と。
甘さ控えめで好感が持てたのですが、これなら主役はブルース・ウィルスやハリソン・フォードでよかったかも(いずれもギャラが高いから無理か)。

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