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No.217 |
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タイトル
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落ちこぼれの天使たち |
(原題)
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STAND AND DELIVER |
監督
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ラモン・メネンデス |
キャスト
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エドワード・ジェームズ・オルモス、ルー・ダイアモンド・フィリップス他 |
制作
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1987年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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104分 |
評価
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★★★ |
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<ストーリー>
荒廃したガーフィールド・ハイスクールに赴任してきたエスカランテ(エドワード・ジェームズ・オルモス)は、ヤル気のない生徒たちにユーモアを持って、数学の分野で最も難しい微積分を教えていった。エスカランテの厳しいながらも誠意のこもった指導にクラス全員が次第に心を開き始め、最終的に大学修了資格試験で素晴らしい結果を収めるが.....。
<コメント>
『復活の日』(1980)や『白昼の死角』(1979)等の角川映画でもお馴染みのエドワード・ジェームズ・オルモス主演の学園ドラマ。荒廃した学校に赴任した一人の先生の熱意によって、不良学生たちが更正する姿を描いた物語。
『デンジャラス・マインド』(1995)、『ワイルド・チェンジ』(1989)等々、実話がベースになった学校立て直しもの(?)は結構良くある設定。こういう作品では主人公を演じる先生のキャラクターや演技が重要になってくるのですが、ここでのエドワード・ジェームズ・オルモスはまさに熱演。誠心誠意、身体を張って子供たちにぶつかっていく先生役を、時にコミカルに時にクールに演じています。
ただ『白昼の死角』の紳士的で派手な外交官役や『ブレードランナー』の切れ者のメッセンジャー役を演じたオルモスをご覧になった方だと、本作での彼の外見にはちょっとびっくりしてしまったことと思います。特に髪型が...。いかにもうだつのあがらない感じに仕上がっているんですよね(実話がベースという事で実際の人物を模写したのであればごめんなさい)。ちなみにオルモスは本作で1988年のアカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
その他俳優陣では、不良学生役にルー・ダイアモンド・フィリップスがいたり、同年公開のアンタッチャブル(1987) でブレイクするアンディ・ガルシアがいるあたりも見所と言えるでしょう。ガルシア、若いです。
こういうシチュエーションのドラマでは、熱血先生VS不良生徒たちという図式のみならず、主人公以外の学校の先生たちも軒並みやる気をなくしていて、熱血先生の邪魔をするというのはお約束のストーリー。本作でもやはりそういう事態が起きます。こういうのを見ると、学校が荒れているっていうのは生徒たちだけの問題ではないと改めて思いますね。
一番印象に残ったのは、家業のレストランを手伝うために学校をやめなければならない女子生徒のために、直接親を説得するところです。親側の気持ちもわからなくはないけれど、目先の利益を得ることではなく、人生を長い目で見てその生徒に必要な努力をさせる、これが教育というものですよね。テストであれ、生き方であれ、迷っている人に対して単純に答えを教えるのではなく、解き方、解決の方法を教えるという事。まして家業を継がせたいなんて話は商売をしている親なら誰でも考えることだと思いますが、そこを子供のために客観的に発言するのが教師の役割。一見遠回りに思えますが、その方が大局的には本人のためになるのではないでしょうか。もちろん、その方が教える側として難しいのは言うまでもありません。こういう先生ばかりだと学校荒廃なんてほとんどなくなるでしょうけど、現実はそうはならないんですよね。うーん。 |
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