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No.42 |
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タイトル
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イン・ザ・スープ/夢の降る街 |
(原題)
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IN THE SOUP |
監督
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アレクサンダー・ロックウェル |
制作
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1992年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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93分 |
評価
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★★★ |
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<ストーリー>
映画作りに魅せられた青年アドルフォ(スティーヴ・ブシェミ)は、隣に住む美女アンジェリカ(ジェニファー・ビールズ)をヒロインにいつか映画を撮ることを夢見ていた。しかし現実は家賃の支払いも満足にできない始末。金に困ったアドルフォは自分が書いた脚本を売りに出す。そこに現れたのは謎の男ジョー(シーモア・カッセル)。彼は映画制作に金を出すと言ってくれるが.........。
<コメント>
インディーズでも人気が高いファニー・フェイスの実力派俳優、スティーヴ・ブシェミ主演作品。映画作りに情熱を燃やす青年と怪しいパトロンとの友情を中心に、彼らに関わる様々な人々の人間模様を描いた作品です。ストーリーは監督自身が経験した実話が元になっているそうです
スティーヴ・ブシェミは貧しくて金に困りながらも、自分のやりたいことに情熱を注ぐ純粋な青年をうまく演じています。この役は結構似合ってます。また、もう一人の主人公とも言えるパトロンのジョーを演じるシーモア・カッセルはさすがで、彼の口から出る示唆に富んだ言葉にはとても重みがあるのですが、これが本心なのか詐欺師だからなのかわからないあたりが何とも微妙で面白い。
一方、ブシェミ演じる主人公が天使と仰ぎ、映画出演を願うヒロインにはジェニファー・ビールズが扮してますが、これはちょっと疑問でした。
しかし、彼女とアレクサンダー・ロックウェル監督は当時夫婦だったということで、ここは違う意味で納得。彼女は『フラッシュ・ダンス』(1983)で一躍脚光を浴びましたが、その後は出演作は多い割りにあまりパッとしませんね。今でも笑顔は十分かわいいと思うのですが。この作品でも結構重要な役割をそつなくこなしていますが、今一つ印象は薄かったです。
主人公が一人称で語る場面が多いので、あまり現実的にならずに、もっと幻想的な映像をたくさん入れても良かったのではないかと思いました。そのせいか音楽は控えめながらも、結構効果的に使われていますし、ラストの余韻も悪くないのですが、もうひとつインパクトに欠けた気がします。
なお、この作品は1992年のサンダンス国際映画祭でグランプリを獲得しました。
ちなみにこの作品は劇場ではモノクロで上映されたそうですが、ビデオでは彩度を押さえた"セピア・カラー"版になっています。私は劇場では観ていないので比較は出来ませんが、ちょっと寓話っぽい作品のテイストには合っていると思います。劇場でご覧になった方もぜひもう一度。 |
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