No.399
タイトル
ロザンナのために
(原題)
ROSEANNA'S GRAVE
監督
ポール・ウェイランド
脚本
ソウル・タートルトーブ
キャスト
ジャン・レノ、マーセデス・ルール他
制作
1997年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
98分
評価
★★★

【 ストーリー 】
イタリアの小さな村、トリヴェント。村のレストランの主マルチェロ(ジャン・レノ)は、娘を亡くしてから美しい妻ロザンナ(マーセデス・ルール)との二人暮らし。だが、そのロザンナは余命いくばくもない身体。彼女の望みは、この村の墓地に眠る娘の隣に埋葬されること。だが、墓地はもう満杯で、空きは3つ。マルチェロとにかく新たな死人がでないように町中に気を配るが.....。

【 コメント 】
グラン・ブルー』(1988)の伊達男(『レオン』(1994)じゃないところが世代です...すみません)ジャン・レノ主演のドラマ。余命いくばくもない妻の、「亡き娘の隣のお墓に埋葬して欲しい」という最後の願いをかなえるために、他の人が死なぬよう奔走する男の物語。

冒頭のしめなかな葬式のシーン。参列者が道化師で綱渡りをしながら献花するシチュエーション。雰囲気はからっと乾いたアメリカ映画ではなくウェットなヨーロッパ映画。しかもイタリアが舞台とくれば、期待は高まります。少したそがれた雰囲気の映像も美しい。...なんですが、本作は実はアメリカ映画で、登場人物の会話は英語。主演のジャン・レノはフランス人だし、妻役はアメリカの女優マーセデス・ルール。でもって、監督はイギリス人のポール・ウェイランドと、よくよく見れば統一感のない成り立ちにキャスティング。一瞬がっかりしそうになるのですが、物語のテンポもよく、コミカルな雰囲気もはずしすぎず、なかなかよく出来ています。
ジャン・レノは本国では結構コメディ・タッチの映画に出演していますし、『グラン・ブルー』でもそうでしたがかっこいいだけじゃないところが彼の魅力。強引なところもあればドジも踏む。良いキャスティングですね。
ジャン・レノのほのぼのとした演技のおかげで、病気、死、墓というキーワードを扱った作品の割りに、コメディっぽく進んでいきます。それでも、後半はいろいろ死ぬ人も現れて、結構ブラックな展開に。このあたりやはり監督がイギリス人と言うこともあるのでしょうか。この監督は『Mr.ビーン』のテレビシリーズを手がけたことがあるそうで、そう聞くと納得ですね。

ラストのどんでん返しは賛否両論かもしれませんが、個人的には主人公の二人が愛の元にいかに生きるかということがメインテーマだと思っていますのでマル。嫌なことを忘れて生きるということと、希望を失わずにポジティブに生きると言うことは似て非なるものだと思います。

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