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No.269 |
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タイトル
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プレイス・イン・ザ・ハート |
(原題)
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PLACES IN THE HEART |
監督
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ロバート・ベントン |
脚本
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ロバート・ベントン |
キャスト
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サリー・フィールド、リンゼイ・クローズ、エド・ハリス他 |
制作
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1984年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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112分 |
評価
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★★★★ |
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<ストーリー>
舞台は1935年のテキサス。家族でつつましく暮らしていたエドナ(サリー・フィールド)は、黒人少年の発砲事件で夫を亡くしてしまう。世間知らずのエドナは家族を、家を守るべく奔走するが頼みの銀行も態度は冷たく、行き詰ってしまう。そんな時、黒人の浮浪者モーゼス(ダニー・グローバー)が家にやってくる。彼は綿を作ろうと提案するが.....。
<コメント>
『クレイマー、クレイマー』で1979年アカデミー賞・監督賞を受賞したロバート・ベントン監督作品。この監督は30年を越えるキャリアの中で、製作した作品は十数本と寡作ではありますが、『夕陽の群盗』(1972)、『殺意の香り』(1983)等ハズレは少ないです。近年ではアンソニー・ホプキンスとニコール・キッドマンを主演に迎えた『白いカラス』(2003)がありますが、こちらも健在振りを示した一作でした。
突然の事故で夫を失い、家までも銀行に奪われそうになる女性が、通りすがりの黒人浮浪者の助けを経て自立していく物語。1930年代のアメリカの日常生活の描写を中心に、主人公が精神的に成長していく様子を描いています。俳優陣もオスカー女優、サリー・フィールドにエド・ハリス、ダニー・グローヴァー、ジョン・マルコヴィッチと豪華。サリー・フィールドは母親の優しさを残しながら、女性のタフさも表現していて素晴らしいです。ダニー・グローヴァーもおとぼけ具合がちょうどいい。それにしてもジョン・マルコヴィッチは本作が長編映画のデビュー作。次作が『キリング・フィールド』(1984)でその次が『セールスマンの死』(テレビ)とはすごいキャリア。しかも本作でいきなりアカデミー賞・助演男優賞にノミネートされています。エド・ハリスは演技云々よりも、その役柄が疑問。本筋とは別の流れで展開する不倫劇はそもそもどのような意図があったのでしょうか。当時の人々の閉塞感?主人公との対比?うーん。それでも必要以上に甘くない演出が清清しさを感じさせてくれました。
<以下、ネタばれ注意!>
とにかく賛否両論なのはラストシーンでしょう。それまでのリアリティを大事にしてきた展開とは打って変わって、生死に関係なく、登場人物が次々とスクリーンに現れます。何か宗教的な意図があるのかもしれませんが、捉えきれませんでした。個人的には肌の色に関係なくみんな一緒、というような単純にポジティヴな意味ではなく、誰もが”生”を通過するのと同じく、誰もが死にたどり着く運命にある、というようなある種人生を達観する視点を感じました。 |
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