|
|
タイトル
|
マルクス捕物帖 |
(原題)
|
A NIGHT IN CASABLANCA |
監督
|
アーチー・L・メイヨ |
脚本
|
ジョセフ・フィールズ他 |
キャスト
|
グルーチョ・マルクス、ハーポ・マルクス、チコ・マルクス他 |
制作
|
1946年/アメリカ |
ジャンル |
コメディ |
上映時間
|
85分 |
評価
|
★★★ |
|
【 ストーリー 】
一流ホテルであるホテル・カサブランカでは、支配人が三人続けて奇怪な死をとげるという謎の事件が起きた。そんな中、新たに支配人に就任したのがロナルド・コーンブロウ(グルーチョ・マルクス)。実はこのホテルにはナチがフランスから略奪した財宝が隠してあるという情報を得た彼は、仲間と共に犯人探しに奔走するが.....。
【 コメント 】
1930年代にマシンガンのようなスピーディなギャグととぼけたキャラクターで世界を席巻したマルクス兄弟の12作目の映画作品。監督はアーチー・L・メイヨ。
マルクス兄弟の戦後最初の作品で12作目ということもあってか、さすがに見慣れてきた感じがありますが、それでもお約束のギャグや演奏シーンなどは健在で、ある意味安心感があります。
先日、テレビで偶然『墓場の鬼太郎』(『ゲゲゲの鬼太郎』の原作)を見たのですが、少しレトロな色調、水木しげる氏のおどろおどろしさが定着したような映像はなかなかで、ストーリー展開のシュールさはマルクス兄弟の映画に似ているな、と思いました。昨今の『ゲゲゲの鬼太郎』は主人公の鬼太郎が弱くなり、やたらと”みんなで力を合わせて”的な解決に頼るのが腹立たしいと思っていたのですが、『墓場の鬼太郎』での鬼太郎の振る舞いは結構グルーチョを彷彿させます。自分中心でご都合主義で生きている感じ。いや、グルーチョなら笑えるんですが、鬼太郎じゃ笑えない。一体鬼太郎はどこに行ってしまうのか。
閑話休題。
いろんなコメディアンが作る”笑い”については、かなり人によって好みがあると思います。では、マルクス兄弟のギャグをどう思うかということですが、ひとつには日本のテレビのお笑い番組の歴史を作ってきた『8時だよ全員集合』(=ザ・ドリフターズ)と『オレたちひょうき族』のどちらが好きかである程度判断ができる気がします。もちろんどちらも好き、もありですが(私もこのタイプ)。とにかくドリフターズが好きだったという人にはマルクス兄弟の作品はストレートにツボでしょうね。『オレたちひょうきん族』派にはモンティ・パイソンでしょうか。個人的にはどちらか選べと言われるとモンティ・パイソンを選びますが、風刺やメッセージというよりもとにかく笑わせることに徹底的にこだわったマルクス兄弟の作品は、やっぱり現代のさまざまな”笑い”の基礎を作ってきたんだなあと改めて感心させられます。ホント芸達者な兄弟です。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|