No.282
タイトル
ニュー・イヤーズ・デイ 約束の日
(原題)
NEW YEAR'S DAY
監督
スリ・クリシュナーマ
脚本
ラルフ・ブラウン
キャスト
アンドリュー・リー=ポッツ、ボビー・バリー、ジャクリーン・ビセット他
制作
2000年/イギリス
ジャンル ドラマ
上映時間
106分
評価
★★★★
<ストーリー>
イギリス南部に住むジェイク(アンドリュー・リー=ポッツ)とスティーブン(ボビー・バリー)に突然の悲劇が襲った。仲間と出かけたスキー旅行で雪崩に巻き込まれ、友達も恋人も一瞬のうちに命を奪われてしまったのだ。悲しみのあまり自らの命を絶とうとするジェイク。だが、スティーブンの提案により、二人はある決断をする.....。

<コメント>
『エイリアン3』(1992)や『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)に俳優として出演していたラルフ・ブラウンが脚本を手がけた作品。本作にも引率の教師役として出演しています。監督はスリ・クリシュナーマ。
教師と友人たち11人で出かけたスキー旅行。そこに訪れた突然の雪崩事故。一瞬にして奪われた9人の命。亡くなった友達たち、というより生き残った自分たち。そんな2人が残りの人生をどう生きるか苦悩する物語。

まず冒頭の旅行の様子を収めるビデオの映像が、いかにも映画内映像的なチープさ。事故直後の描写はそれなりにまとめられていますが、その後、自分たちで課題を作り、1年後に死ぬと言う約束を実行していくくだりも、どうにも青臭い。そりゃ、その若さでそんな境遇になれば辛いのは分かるけど、という感じ。主人公の二人、ジェイクとスティーブンの階層の違いや家庭の描写もさほど特筆すべきことはありません。さらに、途中ドキュメンタリーっぽさを狙ったかのような安定しないカメラワークも効果は疑問。ドラッグによるトリップを表現した映像もどこかで見た雰囲気。音楽の使い方は悪くないですが、スティーブンがジェイクに秘密を明かすタイミング等、賛否両論あるでしょう。
ただ.....です。なぜかこの映画を観終わると、いつもどうしようもない爽やかさと切なさにやられてしまうのです。亡くなった友達たちのためにむちゃくちゃなことをするのが本当に正しいことではないし、それを理由に現実と向き合わないのも褒められることではありません。それでも、彼らは彼らの純粋な魂に従って、運命に蹂躙された日々を一生懸命生きています。
人は大人になることを避けられないし、死ぬことも避けられない。ある日その事実を突然、とんでもないリアリティで知らされた二人。その苦悩に立ち向かおうとしている姿勢は、たとえ罪を犯そうとも清清しい。生きる意味を見つけたとき、彼らにとって世界はまた違って見えるでしょう。ロケ地となったイギリス南部の荒涼とした風景も印象的で素晴らしいです。

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