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No.195 |
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タイトル
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ミルクマネー |
(原題)
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MILK MONEY |
監督
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リチャード・ベンジャミン |
キャスト
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メラニー・グリフィス、エド・ハリス、マルコム・マクダウェル他 |
制作
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1994年/アメリカ |
ジャンル |
恋愛ドラマ |
上映時間
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109分 |
評価
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★★★ |
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<ストーリー>
彼女の名は”V”(メラニー・グリフィス)。職業は娼婦。性に目覚めたばかりの少年フランクが<ミルクマネー>を貯めて仲間たちと手に入れたとびっきりのブロンド美人。フランクは、自分を生んで天国に旅立った母親を知らず、父親トム(エド・ハリス)と二人暮し。そんな二人の間に彼女が入り込み、二人の心に変化が起こる.....。
<コメント>
環境運動にのめり込みながらも男手ひとつで息子を育て上げた父、幼くして母を亡くし、母性に憧れながら多感な時期を過ごす息子、そして二人の間に現れた愛に飢えた心優しき娼婦。三人の人間が織り成すドラマをコメディタッチで軽快に描いた作品です。監督は『マネー・ピット』(1986)、『花嫁はエイリアン』(1988)など、コミカルな作品を得意とするリチャード・ベンジャミン。
学校教師でもある父親役を演じるのは、『ポロック 2人だけのアトリエ』(2000)の熱演も記憶に新しい演技派エド・ハリス。役者としての幅の広さから、結構とんがった役柄も多い彼ですが、ここではごく普通の父親をごく普通に演じています。息子に性的な質問を受けて戸惑う姿、美しい女性を相手に純朴に振舞う姿、自らの信念を貫いて行動する姿、どれもリアリティがあります。娼婦役を演じるメラニー・グリフィスもいいですね。さりげなく繊細さや奥深さを感じさせながら、必要以上に下世話でないところが脚本に合っていると思います。エド・ハリスとの勘違いトーク(これ面白いですよ)も下手するとドタバタで終わってしまうところですが、二人の演技が自然で笑えます。で、肝心の息子を含む男の子3人組ですが、うーん、いかにもという演技が少し鼻に付く感じです。女性の身体に興味津々なところはあっけらかんとした演出で微笑ましいのですが。これは子役の俳優に問題があるのではなくて、いろいろ詰め込みすぎた結果なのかもしれませんね。男の子と娼婦、娼婦と父親、父と息子、さらに男の子の中でもダンスパーティをめぐって一騒動ありますし、娼婦とボスや組織との絡みもあれば、父親の環境活動の問題も絡んでくる。『プリティ・ウーマン』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『エリン・ブロコビッチ』『スタンド・バイ・ミー』あたりを全部足して3で割ってしまったような感じでしょうか(自分で言っててよくわかりませんが...笑)。
それぞれのエピソードが中途半端に終わってしまっていて、ストーリーも結構破綻してます。終盤を盛り上げてくれるはずだった名優マルコム・マクダウェルの扱い方ももったいない。メラニーが授業に駆り出されるくだり等、コメディとしては必要だったのかもしれませんが、丸ごと無くても良かったかも。教師と娼婦の恋愛ドラマとは言え、息子の精神的な成長という部分があまり伝わってこなかったのも残念。結果的には、焦点が絞れていない印象なのですが、それでも全編を通して明るいテイストは好感が持てますし、メラニー・グリフィスの最後のキメ台詞のおかげでなんとなくさわやかさを残してまとまってしまっているところはすごい。「女の子が触られただけで夢中になる場所」ってわかります?答えは見てのお楽しみということで。
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