No.323
タイトル
キリング・ゾーイ
(原題)
KILLING ZOE
監督
ロジャー・エイヴァリー
脚本
ロジャー・エイヴァリー
キャスト
エリック・ストルツ、ジャン=ユーグ・アングラード他
制作
1993年/アメリカ、フランス
ジャンル アクション
上映時間
93分
評価
★★
<ストーリー>
アメリカからパリにやってきた金庫破りの天才ゼッド(エリック・ストルツ)は、偶然出会った娼婦ゾーイ(ジュリー・デルピー)と気持ちが触れ合い愛し合う。再開した旧友エリック(ジャン=ユーグ・アングラード)はエイズに感染していた。無軌道な生活に溺れるエリックと仲間たち。そして革命記念日、彼らは計画どおり国際銀行を襲撃する.....。

<コメント>
クエンティン・タランティーノと同じビデオ屋でバイトをし、タランティーノ初期作品の脚本にも関わっていたロジャー・エイヴァリーの初監督作品。彼は『ルールズ・オブ・アトラクション』(2002)という私の好きなブレット・イーストン・エリスの小説を上手く映像化してくれた人で基本的には好きなんですが、本作はタランティーノに追いつき追い越せみたいな感じが全面に出てしまっていてあまり好きではありません...。同じ映画オタクだったのに、タランティーノだけが有名になってしまって、ライバル視しているとかしていないとか。そういうあせりもあったのでしょうか。ちなみに本作でタランティーノは製作総指揮を担当しています。

全体的なキャスティングは悪くないのですが、エリック・ストルツ、ジュリー・デルピー、ジャン=ユーグ・アングラード、なんかみんな魅力がない...。特に銀行強盗の首謀者エリックを演じるジャン=ユーグ・アングラードは『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』(1986)の印象が強かっただけに残念。かと言ってこの役はゲイリー・オールドマン だといかにも、なんですかねえ。

エリックは激情型の人間で、なおかつエイズであることもあって、とにかく生き急いでいます。銀行強盗も上手くやり通すことよりも、実行することに意味があるとでも言わんばかりの無計画性。これだけ破滅を恐れず、むしろ望んでいる人間に付き合わされる方はたまったものではありませんね。強盗に入った先の銀行にかつて愛し合った女がいた、というシチュエーションは松田優作主演の『野獣死すべし』(1980)を彷彿させますが、あっちの方がハード・ボイルドでした。タランティーノのド派手洋風チャンバラがお好きな方はそれなりに楽しめると思いますが、そういう方には逆に前半が冗長な気もしますし...。キャスティングが好みでなければ星の数はひとつでしたが、迫力のあるアクションシーンが盛りだくさんであることと音楽のセンスと使い方も悪くないと思いましたので。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送