No.425
タイトル
イン・グッド・カンパニー
(原題)
IN GOOD COMPANY
監督
ポール・ワイツ
脚本
ポール・ワイツ
キャスト
デニス・クエイド、スカーレット・ヨハンソン他
制作
2004年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
109分
評価
★★★

【 ストーリー 】
雑誌マーケティング会社の部長で51歳のダン・フォアマン(デニス・クエイド)は、突然の会社の吸収合併により降格されてしまう。新たに上司として乗り込んできたのは弱冠26歳のカーター・デュリエ(トファー・グレイス)。年齢の差や考え方の違いからカーターになじめないダンだったが、さらに娘のアレックスがカーターと付き合っていることを知ってしまう...。

【 コメント 】
ドラスティックな企業買収を軸に、保守的で人情に厚いベテラン・セールスマンと、先進的な考えを持つIT時代の若手エリートの交流を描いた物語。
経験豊富なセールスマン・ダンを演じるのは『オーロラの彼方へ』(2000年)のデニス・クエイド。彼の上司として配属される若手のエリートビジネスマン・カーターを演じるのは『トラフィック』(2000)のトファー・グレイス。ダンの娘でカーターと結ばれるアレックスにはスカーレット・ヨハンソンがキャスティングされています。監督は『アバウト・ア・ボーイ』(2002)のポール・ワイツ。

吸収合併された結果、自分よりかなり若い人間が上司になり、さらにその上司と自分の娘が結ばれる...となれば、結構ドタバタあった後に、大団円が待っているような気がします。しかしながら、本作ではそういった結果としての物語の終結よりも、登場人物それぞれの心情を描写することに重点を置いています。

なので、せっかく分かりやすい対立図式が軸になっているにもかかわらず、物語としては中途半端な印象がぬぐえないのですが、登場人物それぞれに感情移入すると、さまざまな人間ドラマが垣間見えてきます。自分の信念を持ち、それを貫き通すことの大切さを教えてくれるビジネス・ドラマでもありますし、子離れできない親を持った女性の恋愛ドラマとも受け取れます。ラストシーンに焦点を置けば、身の丈以上の成功を手にして社会に翻弄される、若手ビジネスマンの再生の物語となります。結局、古きよき時代を体現している父親が一番幸せになってしまうあたりが予定調和なのですが、人間同士のつながりや信頼関係の大切さがベースとなった温かみは伝わってきます。それにしてもスカーレット・ヨハンソンは美しい...。

ポール・ワイツ監督らしく、音楽の使い方も秀逸です。『アバウト・ア・ボーイ』では、バッドリー・ドローン・ボーイをフィーチャーしましたが、本作では、Iron&Wine、Stephen Trask、Steely Danと激シブのラインナップ。サントラは必聴。

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