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タイトル
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イン&アウト |
(原題)
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IN & OUT |
監督
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フランク・オズ |
脚本
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ポール・ラドニック |
キャスト
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ケヴィン・クライン、マット・ディロン他 |
制作
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1998年/アメリカ |
ジャンル |
コメディ |
上映時間
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90分 |
評価
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★★★ |
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【 ストーリー 】
インディアナ州の小さな町の高校教師ハワード(ケヴィン・クライン)は、皆から愛され充実した人生を送っていた。ところが、3年間交際したエミリーとの結婚式を3日後に控えたある日、彼の身に大事件が起こる。教え子の人気映画スター、キャメロン(マット・ディロン)が全国放送のオスカー授賞式のスピーチで、恩師の彼がゲイだと発言したのだ.....。
【 コメント 】
突如、映画スターの教え子の発言で”ゲイ”扱いされてしまい、人生が一変してしまう教師の物語。監督は『リトルショップ・オブ・ホラーズ』(1986)のフランク・オズ。
今回は少しネタばれ気味のコメントとなりますので、あらかじめご了承ください。
本作はとにかくキャスティングが面白い。主人公のハワードを演じるのはケヴィン・クライン。いかにも”ゲイ”な振る舞いは見ていて楽しいし説得力があります。マッチョになろうとテープで練習するくだりも秀逸。さらに、ハワードを追い掛け回すテレビ・レポーター役には、『未来警察』の刑事役が印象的なトム・セレック。この濃さ、しつこさ。いつの間にこんなになっちゃったんでしょうか。そしてハワードの教え子でハリウッドスターのキャメロン役にはマット・ディロン。みるからにゲイって感じです。
本作は、トム・ハンクスが『フィラデルフィア』(1993)でアカデミー主演男優賞を受賞した際、スピーチでゲイである恩師に感謝した実話が基になっているそうです(本作の脚本家・ポール・ラドニックも自身がゲイであることを公表)。
前半はゲイと間違われて四苦八苦する教師のドタバタ劇ですが、後半から「えっ?」と思うような意外な展開になります。単なるコメディとして捉えると納得いかないところもあるかもしれませんが、前述のような事実をベースに、要するにゲイのゲイによるゲイのための映画なんだと考えればすっきりします。ラストで街の人々みんながカミングアウトする場面では、声を上げてみんなで大盛り上がりするんでしょうね。しかしゲイでなくてももちろん楽しめます。特に序盤のアカデミー賞授賞式のパロディ・シーンは一見の価値あり。本音を大切にして生きているゲイの人たちならではの楽しい毒舌っぷりが堪能できます。標的になったスターの方々、お気の毒に(笑)。
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