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タイトル
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ハーレム・ナイト |
(原題)
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Harlem Nights |
監督
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エディ・マーフィー |
脚本
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エディ・マーフィー |
キャスト
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エディ・マーフィー、リチャード・プライヤー他 |
制作
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1989年/アメリカ |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
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116分 |
評価
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★★ |
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【 ストーリー 】
ハーレムで大人気のクラブのオーナーであるシュガー・レイ(リチャード・プライヤー)とその息子クイック(エディ・マーフィー)は、彼らの商売をつぶそうとするギャングや悪徳警官と敵対していた。年老いたレイはなるべく穏便にすまそうとするが、血の気の多いクイックは徹底的に抗戦する道を選ぼうとする.....。
【 コメント 】
80年代前半にノリにノッていた喜劇王・エディ・マーフィーが主演・脚本・監督・製作総指揮まで全てを手がけた作品。エディ・マーフィーが影響を受けた、元祖毒舌コメディアンのリチャード・プライアーを相方に迎え、ハーレムを舞台にほとんどのキャストを黒人で揃えるという、彼ならではの野心が見える作品。
ストーリー的にはNYを舞台にした裏世界の抗争モノ。作品全体のトーンや、エディ・マーフィーが得意とする白人に対する過激な発言なども盛り込んだ作りこみはある種納得するところもあるものの、純粋に映画作品として鑑賞した場合、残念ながら彼の持つ軽妙なやり取りや、毒や、リズム感に乏しく、小さくまとまってしまった感があります。冒頭の少年時代のエピソードも交え、主人公”クイック”のキャラクターを強調しようとしたようですが、俳優エディ・マーフィーを超えるキャラクター作りには至らず、それが彼自身の個性をも薄めてしまう悪循環になってしまったようです。笑えるところもあまりありませんでした...。やはり黒人のアジテーターとしての役割に関しては、スパイク・リー監督の方が数枚上手ということでしょうか。リチャード・プライヤーがさすがの渋みを見せますがおとなしめ。エディと二人揃ってはじけてくれれば、相当ハチャメチャな作品になったのに、と思うともったいない。もしくは当時の人気黒人歌手(ジャネット・ジャクソンやホイットニー・ヒューストンなどなど)なんかを動員して思い切り派手なミュージカル仕立てにする手もあったのに。
いずれにしても、エディ・マーフィーの90年代の低迷はこの作品から始まりました。『ブーメラン』(1992)、『ヴァンパイア・イン・ブルックリン』(1995)と、カッコいい優男を続けざまに演じますが、ファンの求めるエディはそこにはいなかったようです。大スターが勢いに任せて作った普通の作品。 でも彼のシリアスな演技も決して悪くないんですけどね。音楽はマル。
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