No.462
タイトル
ガレージ・デイズ
(原題)
GARAGE DAYS
監督
アレックス・プロヤス
脚本
アレックス・プロヤス他
キャスト
キック・ガリー、マヤ・スタンジ他
制作
2002年/オーストラリア
ジャンル ドラマ
上映時間
105分
評価
★★★

【 ストーリー 】
舞台はオーストラリア、シドニー郊外の小さな町。ロック・スターを夢見るフレディのバンドのメンバーはおかしな奴ばかり。彼の恋人でベースのターニャ、ドラッグ中毒のドラマーのルーシー、繊細でナイーブなギターのジョー。さらにマネージャー志望のブルーノは、おっちょこちょいでろくなブッキングが出来ない。そんなある日、フレディは敏腕プロデューサーの財布を偶然拾い、何とかコネを手に入れるが...。

【 コメント 】
『アイ,ロボット』(2004)、『ノウイング』(2009)のアレックス・プロヤス監督作品。オーストラリアの田舎町を舞台に、スターを夢見るバンドマン4人+おちゃらけマネージャーの5人が繰り広げる大騒動をコミカルに描いた青春ドラマ。日本未公開の作品です。

小さな田舎町でくすぶる若者を描いたドラマは数あれど、本作に登場するメンバーたちのダメっぷりは相当なもの。そもそもバンドがメインの物語でありながら、まともな演奏シーンはほとんど出てきません。デモ・テープの作成シーンなど、わざと音楽を聴かせないようにしているあたり、これは監督の演出なんでしょうね。確信犯です。おそらく、ありきたりのサクセス・ストーリーや青春ドラマにしたくなかったのではないでしょうか。『ガレージ・デイズ』というタイトルにひかれて、ガレージ・ロックやオルタナティブ・ロックなんかに興味のある方が見ると肩透かしを食らうかも...。特に感動する場面もなく、メッセージめいたものもありません。バンドメンバーの音楽に対する熱い想いもそれなりですし、彼らの人間的な背景もほとんど見えてきません。バンドの行く末はさて置き、とにかく音楽と恋愛に明け暮れる若者の日常を面白おかしく描いています。なので、笑いどころは結構あります。特に、マネージャーのキャラクターが面白い。最初から最後までエンジン全開。エンド・ロールの場面でも大活躍です。往年のハード・ロックへのオマージュも楽しめます。せっかくですから、このあたりのパロディをもっと盛り込んで欲しかったかも。
他にも、俳優陣にスターがいない反面、登場人物はみんなそれぞれ個性的で楽しいです。個人的には、ベースの女の子の両親がリック・ジェイムスの曲をバックに踊りだす場面はかなりクレイジーで楽しめました。映像的にはこだわりを感じさせますが、ちょっとダニー・ボイルやガイ・リッチーあたりを想像させるところもちらほら。その手のものが好きな人にはオススメ。

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