No.218
タイトル
フロム・ダスク・ティル・ドーン
(原題)
FROM DUSK TILL DAWN
監督
ロバート・ロドリゲス
キャスト
ジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ、ハーヴェイ・カイテル他
制作
1996年/アメリカ
ジャンル アクション・ホラー
上映時間
109分
評価
★★★★
<ストーリー>
銀行強盗をして逃亡中のゲッコー兄弟(ジョージ・クルーニー&クウェンティン・タランティーノ)。彼らは旅行中のジェイコブ牧師(ハーヴェイ・カイテル)一家を人質にまんまとメキシコへの国境越えに成功する。そして金の受け渡し場所に指定されたバーにたどり着くのだが、そこで彼らを待ち受けていたものは.....。

<コメント>
『デスペラード』(1995)でハリウッドにメキシコ旋風を巻き起こしたロバート・ロドリゲスを監督に迎え、クール・ダーティなアクション映画の代表格クエンティン・タランティーノの肝いりで製作されたホラー映画。
B級作品やホラー作品好きの方でこの作品を未見の方ってほとんどいないと思うのですが、念のためネタばれの無いようコメントを進めさせていただきたいと思います。

主役となるお尋ね者のゲッコー兄弟の兄セス・ゲッコー役を演じるのはジョージ・クルーニー。彼の出世作となったアメリカのテレビドラマシリーズ『ER 緊急救命室』は見たことが無いのでなんとも言えないのですが、少なくとも長編映画では本作が一番カッコいいと思います。沈着冷静で、人情味もあるけど甘すぎない。刺青もいい味出してるんですよね。弟リチャード・ゲッコー役を演じるのは、本作の脚本も担当したクウェンティン・タランティーノ。もともと演技はそんなにうまくないと思うのですが、ここでの幼児的切れキャラはなかなか合っていて面白いです。脇を固めるハーヴェイ・カイテル、ジュリエット・ルイスのキャスティングもうまい。ハーヴェイ・カイテルは信仰を捨てた牧師という、ある種この人のためにあるようなキャラクター。存在感もあるし、発する言葉がいちいち渋い。ジュリエット・ルイスも最終的にキレる役どころですが、まあこの人の場合善から悪や、少女から大人等、成長(?)する人間を演じるのはお手の物ですから、さすがの演技です。
俳優陣の演技も含め、ロドリゲス監督のスピード感のある演出と下世話なユーモア、ど派手なアクションを十分堪能できる作りになっていると思います。序盤の乾いた空気感や緊張感もなかなかの出来ですしね。もちろんB級ぽさを残した絵作りもそのまんま。ジョン・ウー、ロドリゲス、タランティーノあたりの作品ってそれだけで一つのジャンルですよね。で、やっぱり本作の見所としては、中盤から一気に転調し、最後までホラーで駆け抜けるところ。ほとんど禁じ手です(笑)。もちろんそれでもリアリティを維持している、なんてことはないのですが、なにせ勢いのある監督二人が作った作品ですから、そのまま力技で最後まで見せてしまいます。
作品としては結構下品な発言も多かったり、どぎつい描写もあったり、生理的に受け付けないという方もいらっしゃるかと思います。決して上品な映画でないことは疑いようもないのですが、血気盛んな若手が映画というメディアを使ってやりたい放題やったという意味で印象に残る作品であるのも事実だと思います。間違いなく愛すべき馬鹿映画であり、この作品に★4つ付ける私も...。

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