No.412
タイトル
オーロラの彼方へ
(原題)
FREQUENCY
監督
グレゴリー・ホブリット
脚本
トビー・エメリッヒ
キャスト
デニス・クエイド、ジム・カヴィーゼル他
制作
2000年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
117分
評価
★★★

【 ストーリー 】
父の死から30年後。ジョン・サリバン(ジム・カヴィーゼル)は、妻との関係がうまくいかず、人生の壁に突き当たっていた。そんな折、NYの空にオーロラが出現。ふとしたことから父の古い無線機を引っ張り出したジョンは、一人交信を始める。やがて聞こえてきたのは、なんと30年前の若き父の声だった...。

【 コメント 】
正しきアメリカ中年、デニス・クエイドと、悩めるアメリカ青年、ジム・カヴィーゼル演じる親子が時空を超えてつながる物語。監督は『真実の行方』(1996)、『悪魔を憐れむ歌』(1997)などを手がけたグレゴリー・ホブリット。
主人公がタイムスリップ(本作では主に情報だけですが)することによって、現在の世界にさまざまな影響が起こるという意味ではSFドラマ。しかしながら、脚本には『デッドコースター』(2003)や『バタフライ・エフェクト』(2004)など”風が吹けば桶屋が儲かる”的ストーリーの作品の製作総指揮を手がけたトビー・エメリッヒが名を連ねていることもあり、人間ドラマのみならず、サスペンス要素も盛り込まれ、盛りだくさんの内容となっています。

前半は、オーロラの影響からか、無線機を通じて時を越えて交流する父親と息子の物語。息子が父親の死を回避しようと行動したことから、結果としての現在の世界が変わってしまい、そこからは連続殺人事件を軸にしたサスペンスドラマとなっていきます。全体的には、ハリウッド的という意味で伏線や謎解きも楽しめ、ファンタジーとして考えればそれなりに筋が通る物語として楽しめると思います。
ただ、個人的には、それがファンタジーであれなんであれ、現在の自分のあり様や環境が、過去のすべての事柄の流れの結果であるという思いが強く、”いろんなことが解決する幸せ”よりも”解決できないことも受け入れて生きていく人生”の方を強調して欲しかった気がします。父親と息子が無線を通じてやり取りする様があまりにも感動的であるがゆえに惜しいと思いました。デニス・クエイドとジム・カヴィーゼルのコンビだからこそ、サスペンス要素はそのままでよいとしても、亡くなった父親との対話を通して成長する主人公の物語が見たかったです。奥さんや母親との関係などなど。 ただ見終わった後の満足感や爽快感はあります。さながらアメリカ版『異人たちとの夏』(1988)といった感じでしょうか(コチラをご覧になっていない方はぜひ)。

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