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タイトル
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陰謀のセオリー |
(原題)
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CONSPIRACY THEORY |
監督
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リチャード・ドナー |
脚本
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ブライアン・ヘルゲランド |
キャスト
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メル・ギブソン、ジュリア・ロバーツ他 |
制作
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1997年/アメリカ |
ジャンル |
サスペンス |
上映時間
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135分 |
評価
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★★★ |
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【 ストーリー 】
昔の記憶をなくしたタクシー運転手のジェリー(メル・ギブソン)は、毎日新聞をくまなくチェックし、ありとあらゆるところに国家の陰謀が隠されているという強迫観念に取りつかれている。ある日、また大きな陰謀が動いていると感じた彼は、信頼できる女性弁護士アリス(ジュリア・ロバーツ)の元をたずねるが...。
【 コメント 】
メル・ギブソン主演の人気シリーズ『リーサル・ウェポン』(1987)を製作したチームのメンバーが集結した作品。同作と同じく、監督はリチャード・ドナー、製作はジョエル・シルヴァーが担当。もちろん、主演を務めるのはメル・ギブソン。
ちょっと頭のおかしな男が取り憑かれた荒唐無稽な政府による陰謀論。周りは笑っているだけだったが実は...というストーリー。政府の陰謀に巻き込まれる物語はハリウッド映画では本当によくあります。パッと思いつくだけでも、『ペリカン文書』(1993)、『ロング・キス・グッドナイト』(1996)、『エネミー・オフ・アメリカ』(1998)などなど。よく考えたらこれだけ政府が悪役になる国も珍しいかも(笑)。やっぱり、敵が大きければ大きいほど、国民が一つになれるお国柄なんでしょうか。
シチュエーションとしては割りとよくあるパターンでも、脚本は結構練られていると思います。ただ単に、実は政府が悪者でした、ではなく、誰が味方で誰が敵なのかわからないまま進展する辺りはなかなかのもの。メル・ギブソンのキレた演技もすごい。冒頭のタクシーの中でマシンガンのごとく喋りまくるシーンは、アドリブもあるようです。見ていてこっちの耳が痛くなってくるほど。このキャラと演技は、場合によっては、”うざい”と感じる人もいるかもしれませんし、ファンにとっては微妙なシーンもあるのですが(まぶたをテープで張られるところとか)、彼の役者魂炸裂というところです。それに比べるとやはりジュリア・ロバーツの印象がちょっと弱い。
全体的には、残念ながら複雑な脚本を消化できていない部分があり、結構強引に物語が進んで行く感じは否めません。悪者のお粗末さが目に付くのも残念。さすがに、アクションシーンは勢いがあり、迫力もあります。音楽の使い方もうまい。『リーサル・ウェポン』好きの人も納得ではないでしょうか。過去にアメリカで起こった実際の事件を絡ませているところもリアリティがあります。
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