No.258
タイトル
タイタンの戦い
(原題)
CLASH OF THE TITANS
監督
デズモンド・デイヴィス
脚本
ビヴァリー・クロス
キャスト
ハリー・ハムリン、ローレンス・オリヴィエ、マギー・スミス他
制作
1981年/アメリカ
ジャンル アドベンチャー
上映時間
118分
評価
★★★★★
<ストーリー>
アルゴスの国王の娘ダナエと全能の神ゼウス(ローレンス・オリビエ)との間に生まれた勇者ペルセウス(ハリー・ハムリン)。彼は、神々の思惑から海獣クラーケンにより滅ぼされようとしているアルゴスを守るべく旅に出る。海獣クラーケンを倒すには、見たものを石に変えてしまうという、髪の毛が蛇の妖怪メドゥーサの首が必要なのだ.....。

<コメント>
渋谷にある美術館、東急ブンカムラのザ・ミュージアムでギュスターヴ・モロー展を見ました。ギリシャ神話がモチーフとなっている作品群に囲まれていると、無性に見たくなってきたのがレイ・ハリーハウゼンの映画。で、『タイタンの戦い』です。同じく彼がアニメーションを手がけた作品でギリシャ神話がモチーフとなったものには『アルゴ探検隊の大冒険』(1963)という作品もありますが、個人的には主役がはっきりしていて、より”冒険譚”として楽しめる本作の方が好きなんですよね。監督はデズモンド・デイヴィス、脚本は『アルゴ探検隊の大冒険』も手がけたビヴァリー・クロス。
本作は、ハリー・ハウゼン関連の作品の中でもストーリー的にしっかりしていると思います。その反面、前半部分が少し冗長な感じになってしまっているところも。それでも終盤繰り広げられる髪の毛が蛇で出来ているメドゥーサと対決する場面は、ストップモーション・アニメということを抜きにしても、映画史に語り継がれるに十分な出来だと思います。怖いです。もちろんそれ以外にもペガサスやクラーケン等のクリーチャーがたくさん出てきます。やっぱりこういう神話やファンタジーの世界を堪能するために必要なのは映像的なものだけはないんですね。ローレンス・オリヴィエやマギー・スミス等の名優が脇を固めていますが、まあ、あまりこういう作品では意味はないかも。主役のハリー・ハムリンもがんばっていますが、やはり印象に残るのはクリーチャーたち。でも、100%アニメ頼りではないぞ、という気概は伝わってきます。それにしても全能の神ゼウスはどうしようもないわがままですねえ。
本作が公開されたのは1981年で、翌年にはスターウォーズの2作目『帝国の逆襲』が公開されました。そういう時代背景もあってか、当時の映画情報誌等では味わいのあるアニメーションの価値を認めながらも、残念ながら多少時代遅れ的な評価もあった気がします。本作が実質的にハリー・ハウゼンの引退作となったということも含め、評価星は満点。

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