『お笑いの”毒”』

レビを見るのはあまり好きではありませんが、お笑い番組に関しては”別腹”。ギャラリーをやっていることもあって深夜枠の番組を見るのがほとんどなんですが、この前久しぶりに日テレの『エンタの神様』(土曜日22:00〜)を見ました。あらためて思ったのは、最近は本当に一人で芸をやるいわゆる”ピン芸人”が増えたなあということ。でもって、失礼ながら面白い人は少ないなあということ。モノマネをやる人はまだいいんですが、見ていて飽きるのは、日常の小さなことや芸能人をテーマに、細かなことをあげつらって突っ込んだり、罵倒したりするパターン。これ多いんですよ。それでいてみんな見た目はとにかく目立とうとして奇抜な格好をしている。これでは面白い人というより単なる変な人です。最近は、芸人さんでなくても、世の中にそういう人が増えている気がします。でもってそれを”個性”と勘違いしている。一番やばいパターンですね。
本人たちは言いたいことを言って”毒”を吐いているつもりかもしれませんが、聞いていても全然スカッとしないんですよ。おそらく話題が身の回りのことや芸能ネタばかりなので、リスクが見えないからでしょうね。安全圏の中で大声を張り上げている感じ。そもそも芸能人なんかはネタにされてなんぼ、みたいなところがありますからね。やはりどうせバッサリ斬り捨てるなら、政治や宗教等の社会的なテーマを取り上げて欲しいです。エディ・マーフィーやクリス・ロック等、アメリカのスタンディング・コメディアンが面白いのは、政治や宗教、人種問題等、タブーとされているテーマをこれでもかと触りまくるところ。それを笑いで包むと風刺になる。だからスカッと笑えるんです。やりすぎると大きな問題になりますが。
一人であれコンビであれ、日本でも社会的なネタを扱う人が増えればもっとお笑いも盛り上がるのになあ、と。あ、これはメディアでもアートでも同じかもしれませんね。

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