『交錯と断絶・後編』

回の続きです。およそ1ヶ月間にわたる渋谷のライブイベントも8月10日で無事終了した模様。関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。
で、今回、わずかながらですが現場に顔を出して勉強になったこと。それは、あらためてネガティブな”空気”に触れられたことです。イベント自体をこの時点で成功とか失敗とか結論付けることには全く意味がないと思います。現状をパッと見ただけでいろんなことを言うのは誰にでも出来るでしょう。むしろ、印象的だったのは、メインストリートではなかったとは言え、渋谷の駅から数分のライブ会場であるにもかかわらず、全く反応せずに通り過ぎる人がほとんどだったという事実です。誰もそこに存在すらしていないかのように、足早に通り過ぎる人ばかりでした。もちろん100%ではありません。普通に注目したり、中には少し立ち止まって話や歌を聞いてくださった方もいました。関係者の間ではいろんなつながりも生まれたようです。しかし、全体的な比率から言うと、ほとんどの人はそうではありません。傍観者にすらなっていない。でも、この空気に触れることが大事だと思うんです。
今回のイベントの目的はさて置き、道行く人々にメッセージを伝えられなければ何かも始まらない。しかし、人の意識を変えるということ、ひいては社会を変えるということは、当然そんなに簡単なものではありません。当たり前の話です。結局、他人とは、世間とは、大衆とはそういうものなのです。でもそれをしっかり感じ取って初めて、大きなスピーカーで喋ることが最良じゃないとわかるのではないでしょうか。そこがわかっていれば、例え大きなスピーカー(=マス・メディア)の力を借りることが出来たとしても、こういう人たちがいっせいに振り向いてくれたり、賛同してくれたりすることが、実は気持ち悪いことであり、おそらく長続きするはずのない行為であることがわかるのだと思います。結局は、メッセージを受け取った一人一人がそれぞれに行動を起こしてくれることでしか変化への道筋は開けない。だからこそ大量の人に向けてではなく、一人一人に話しかけていかなければならないのです。
個人的にいろんな活動を行う中で、帯をギュッと締めなおすきっかけになった気がします。

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