『口コミの強度』

告や宣伝における効果的な手法として、最近あらためて注目されているのが”口コミ”効果。人間は「痛み」より「快楽」を得ようとする行動パターンを取るからだとか、信頼できる人からの情報は、その情報自体の信頼度も増す効果があるだとか、いろいろと分析されているようです。最近話題のソーシャル・ネットワークの盛り上がりなんかもわりと口コミの広がり方と似ている気がしますね。

例えばある情報が持つ強度(量や質)を最高10とし、人から人へ直接伝達されるときの(強度の)ロス率を1とします。そして強度10の情報を持っている人は3人の他者に、強度9の情報の人は2人に、強度8以下の情報の人は1人にその情報を伝えるとします(逆に言うとそのぐらい伝えたいということですね)。さらに強度が1になると他者に伝えなくなるという条件も付加します。そうすると、強度10の情報は、人のつながりを経て、51人に伝えられることになります。強度10の情報を持った人が誰かに伝える度に17人に広がる計算です。
もちろんこれは、私がざっくりと考えただけで、本当はもっと理論的に数値化できるのだと思いますが、それでも、伝達に時間がかかるというデメリットを除けば、一度に大勢の人に強度の低い情報を伝達するより、コスト面や効率面で優位な感じはしますよね。
しかし、”口コミ”の本当の強さは、このような数値で表せない2つのポイントにあると思います。ひとつは、情報を受け取る側が伝える側よりも、その情報に関する補足情報や追加情報を持っている場合があるので、伝達の過程で情報の強度が上がる可能性があるところです。もうひとつは、最初に情報を持っている人の、既存のネットワーク(友人、知人等)以外のネットワークに伝播する可能性があるという事です。この二つの要素が組み合わされば、ほぼ無限に広がっていくケースすら考えられます(あくまで可能性の話です)。そう考えるとやっぱり”口コミ”ってすごいと思いますね。
まあ個人的には、情報をとにかく広めることが必ずしもよいことだとは思っていないのですが。

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