『冬の入り口』

のところ東京では秋晴れといいますか、いわゆる抜けるような青空が広がる日が続いて気持ちいいですね。チャリに乗るのが楽しい。空気も冷たくていつもより澄んでいる気がします。
私は、芸術的な形の雲や紫色の夕焼け等、”これは”と感じる景色に出会った時、できるだけ写真に収めるようにしています。しかしながら、現像して出来上がってきた写真を見るとやっぱり違うんですよね。もちろん私の腕のせいもあると思いますが、”あの日、あの瞬間”みたいなものは、やはりその場で感じるものには勝てない。当たり前なんですが。プロの写真家の方の作品には、美しい空の写真や夕焼けの写真がいくらでもありますが、その撮影場所を自分が知っている、または行ったことがあるかどうかで、感動の度合いは違ってくるのではないかと思います。そのぐらい、何かを感じるというのは主観的なものなのではないかと。
いや別に写真やアートについて語りたいわけではなくて、何でこんなことを書いているのかと言うと、先日、近くの公園を歩いていて、”はっ”とする場面に出会ったんです。朝と呼ぶには遅いけれど、お昼にはまだまだ時間があるという時間帯。空は青くなくて白に近いグレーで覆われていました。一面に広がる雲は薄いすりガラスのように繊細で、その張り詰めた透明感が逆に心地良い感じでした。空気がひんやりと冷たくてね。で、ちょっと強い風が吹きぬけた瞬間に、目の前の大木から木の葉が何枚も揺れ落ちたのですが、それが何とも生命感にあふれていて...。

その時に、なぜか、7,8年前にC型肝炎という大病を患った時のことをふと思い出したんですね。今は何とか完治しましたが、治らなければ今頃はまだ間違いなく病院に通っていたでしょう。しかし、もし今、まだあの病気を抱えたままだとしても、そういうこととは関係なく、今の瞬間はとんでもなく幸せな瞬間だったし、そう感じた気持ちに変わりは無かっただろうと。そして、そういう瞬間の美というものはまさに”瞬間”であり”刹那”だからこそ心に響くんだろうなと。何かとんでもなくセンチメンタルなコラムになってきましたが(笑)。

要するに、その時にまあ、何というか、「.....世界は、優しいな....」、という風に感じたんです。それを言いたかったんです。

年内に片付けないといけない仕事が山積みで現実は厳しいんですが(笑)。
みなさん、いよいよ寒くなってきましたので、風邪等ひきませんように。

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