『妄想の行方』

よいよ『ヤン・シュヴァンクマイエル映画祭』が渋谷のシアター・イメージフォーラムで始まりました。いや、ホント大好きなんですよ、シュヴァちゃん(笑)。
最近でこそ、”チェコアニメ”と聞いて「なんじゃそら」という人は少なくなってきましたが、この『D-Movie』で紹介した長編作品『アリス』のコメントでも書いたとおり、10年程前に吉祥寺の小さな映画館でシュバンクマイエルの作品を初めて見たときは、ほとんどお客さんもいない状況でした。!それが最新作『オテサーネク』まで含めて、まとめてスクリーンで見られるなんて。

世の中がすさんでくると”ファンタジー”モノがヒットするなんて言われますが、まさにここ数年はそんな感じですね。『モンスターズ・インク』『もののけ姫』等を始めとするアニメから、『ハリー・ポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』に至る正統派まで、いろんな作品が大ヒットしています。シュヴァンクマイエルも短編『プラハからのものがたり』の中で自身の作品について「日常に魔術が入り込む」と語っています。いい意味の現実逃避というのもあるでしょうからね。
ただし、彼は同時に「私の作品はすべて政治的だ」と発言していることからもわかるように、作品のテーマや内容はチェコ・プラハという土地、国、政治と密接に関係していて、単なるファンタジー作品とは明らかに一線を画していると思います。いや別に他のファンタジー作品が単純だと言っているわけではありませんが。もちろん彼の作品も、そういう思想的な要素を抜きにして、独特の雰囲気と映像が楽しいのは言うまでもありません。ぜひぜひ彼の魔術にかかって人間の想像力の素晴らしさを体験してみてください。

ちなみに、イメージフォーラムでは、開催中に好きなだけ作品が見られるフリーパスも用意されていますよ。ポラロイドで撮った顔写真入りのパスがもらえます。先着200名にはポスターのプレゼントもあり。私は22日の水曜日にフリーパスを買いましたが165番目でした。ご希望の方、急げ、です。

・ヤン・シュヴァンクマイエル映画祭(http://www.imageforum.co.jp/svank/

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