『団塊の世代』

・経済企画庁長官の堺屋太一さんが著書の題名に使ったことから一般的に普及した言葉”団塊の世代”。定義としては1947年から1949年までに生まれた世代のことを指すそうです。学生運動・安保闘争・ベトナム戦争等を潜り抜けてきた世代。物心ついた時から”一生競争”と言われてきた世代、大量消費の先陣を切った世代、平成不況の際、真っ先にリストラの対象となった世代、等々、さまざまに表現される世代でもあります。

最近、この世代にエールを送るメディアが増えた気がしますね。テレビ番組では『プロジェクトX』しかり、『ガイアの夜明け』しかり。特に”団塊の世代”向け、というわけではないのかもしれませんが、それでも結構このキーワードが使われているのを耳にします。日本経済新聞の夕刊企画には「されど団塊」という記事が連載中です。これはまさに”団塊の世代”の人々が現代社会において今までと違う立ち位置を求め、新たな人生を切り開いていく様子を取材したものです。これもなかなか面白い内容なのですが、ちょっと気になることも。例えば、「男も料理教室」という記事の中で、次のような一節があります。”家に居場所を求めたければ「実用的な料理技術は必須」。料理教室の盛況ぶりは男たちの生存本能の表れともとれる”とのことらしいです。うーん、男女雇用均等法の施行時に就職した人間にとっては当たり前のことのような気がしますが....。さらに、こういう風に続いていました。”「素材を計量し、温度管理し、組み立てる。料理もモノづくりと同じ。これは発見です」と語る男たち(都内の料理教室)” 。やはりこの世代の人たち(特に男性)って目的意識や競争意識以外の行動規範を持つのは難しいのでしょうか。競争と言ってもほとんどが組織間や組織内のものでしょうから、あまり競争を意識しすぎると、結果的に組織を大事にしすぎてしまう気がします。組織が無くなる=モチベーションを保つ仕組みが無くなる、わけですから。そうなると既存の秩序や価値観を覆すのは難しいですよねー。

いや、この世代の方々を攻撃したいわけではなくて、前述のテレビ番組何かを見ていると、やっぱりそれなりに感動もするし、応援したくもなるのですが、数的にも社会の中でそれなりの割合を占める重要な層なわけですから、趣味に生きる第二の人生、とかいうレベルではなくて、本当に新しい社会や秩序を作っていくという意味で、まだまだがんばって欲しいと思っているんです。
もちろん、会社では実力が伴っていないとやはりリストラの対象になったり、子供にかつての自分がそうだったようにブランド物を着せまくるような、私たちバブル入社の世代も反省すべき点は多々あるのですが。

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