『出会い』

仕事であれ何であれ、いろんな人にお話を伺うというのは本当に面白いものです。何を語るか、ということによってその人自身の性格や歩んできた道が見えて来る場合もあるし、過去の経験を語るだけの人も入れば、常に何かを追い求めている人もいる。一見、明るい人でも語る言葉の中に抑圧されたものや負の感情が見え隠れする場合もあるし、弱そうに見えても鋼のような志や芯の存在を感じさせる人もいる。相手が見えると同時にこちらもさまざまなことに気付かされます。
最近思うのは、ある人から学ぶことというのは、その人固有の感情やノウハウ、機微であり、そういうものはもちろん人それぞれなのだけれど、何かをずっと続けてきた人（それも5年や10年ではなく、もっと長い時間）から得られるものというのは人の個性によらず、意外と似ている場合があるということです。結局、人間がたどり着く真理のようなものは1つだけじゃないのか、なんて思わせられます。
さすがに単純に1つの言葉や考え方に集約するのは難しいけれど、ずっと長い線の上を歩いてこられた方がよく大事だとおっしゃるのが「出会い」、そしてその大切さ。長く続けるということは出会いの連続であると言えるし、すべてを一人でやろうなんてどだい無理な話だと思うので、これはやっぱり説得力がありますよね。
すべての出会いが楽しかったり、有効だったりするわけではないので、出会いを大事にしながらも、相手をよく見て慎重かつ大胆に取捨選択できるかということも求められると思いますが。本当にお互いが刺激し合えるいい関係で、そういう関係を永続的に続けていけるような出会いがあれば、やっぱりいろんなことがうまくいくような気がします。もちろん、出会いの良し悪しに関係なく、何かを長く続けることで出会いそのものの数、分母が大きくなり、必然的に大切な出会いの頻度も上がるということもあるんでしょうね。
まあ、一つ一つの出会いを貴重と捉え、愛でることが大事と言っても、誰かと出会わなければそれも出来ないわけで、そのためにも、今やっているいろんなことをずっと続けていこう、動き続けていこう、とあらためて自分に気合を入れなおす日々です。

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