『エミネム』

、世界中が注目する白人ラッパー「エミネム」が主演した半自伝的映画『8マイル』が大人気です。もちろん全世界的な興行収入やサントラ盤の売り上げが好調なのはもちろん、日本でも今まで映画館に足を運ばなかったような若年層に受けているらしいですね。

エミネムは1972年ミズーリ生まれのラッパー。14歳から”唯一の慰め”であったラップに浸り、学校をドロップアウトして、職を転々とする不安定な日々を送っていました。そして1997年、LAで開かれたラップ・オリンピックのMCバトルで2位となり、これによりラップ界の重鎮ドクター・ドレが注目、1999年にインタースコープから発売された『Slim Shady LP』がマルチ・プラチナムとなる大ブレイクを果たしたのです。その後、アルバムを出すごとにその過激なライムや姿勢が賛否両論を巻き起こしましたが、第45回グラミー賞で2部門を制覇する等、メジャーな舞台でも活躍を続け、常にラップ界の最先端を走り続けています。
実際、エミネムは個人的にも嫌いではありません。彼の発するメッセージは時に過激の域を超えますし、その声はやはり黒人のような太くてドスの利いたものではありませんが、昔から常に戦い続けてきた姿勢はやはりヒップホップそのものであり、ある意味ビースティ・ボーイズなんかより正統派と言えるかもと思っています。もちろん、サード・ベイスやヴァニラ・アイス等、80年代に出てきた白人ラッパーとは比べるべくもありません。アルバム最新作『ザ・エミネム・ショウ』はサウンド面での幅も広がり、結構愛聴しました。したがって映画『8マイル』もまだ見ていませんが、非常に期待しています。
ただ、少し気になるのは彼の正真正銘の自伝の話。先般発売されたこのバイオグラフィは『ダークストーリー・オブ・エミネム』という題名で、キャッチコピーには”おれのモチベーションは復讐だ”とあります。この”復讐”っていうところがやっかいなんですよね。もちろん怒りがモチベーションになるのは間違いないと思いますが、結局行き着くところは暴力のような気がするんです。”殺られたら殺やり返す”、では何も解決しませんので。
とまあ、綺麗事はさておき、とりあえず映画と本とを両方体験し、またこの場でレビューしたいと思います。

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