D-Movie(No.577)

・邦題:『裏切り者』
・原題:『THE YARDS』
・監督:ジェームズ・グレイ
・脚本:ジェームズ・グレイ他
・キャスト:マーク・ウォールバーグ、ホアキン・フェニックス他
・制作:2000年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:115分
・評価:★★


【 コメント 】
舞台はニューヨークのクィーンズ区。車泥棒の罪で服役していたレオは刑務所を出所。幼馴染の親友ウィリーらに歓迎して迎え入れられる。女手ひとつで育ててくれた母のためにもまじめに働く決意を固めるが、叔父のフランクから紹介された仕事は、彼の経営する地下鉄の修理会社での修理工。早く稼ぎが欲しいレオは同じ会社で働くウィリーのように、外部との交渉役をやりたいと申し出る。やがてウィリーと行動を共にするようになるが、そこは政界をも巻き込んだ汚職にまみれた裏の世界だった...という物語。
主演のレオを演じるのは、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(2001)のマーク・ウォールバーグ、親友ウィリーを演じるのは、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)のホアキン・フェニックス。
周辺人物には、叔父のフランクを演じるジェームズ・カーン、その妻にフェイ・ダナウェイ、参謀役がヴィクター・アルゴ(どうみても勤め人ではなくてギャング)、シャーリーズ・セロンなど豪華俳優陣が登場。監督は『リトル・オデッサ』(1994)のジェームズ・グレイ。なかなか魅力的なスタッフ&キャスティングです。

そもそもレオが刑務所に入っていたのは、親友のウィリーをかばっていたためで、この二人の友情を軸に、誰が裏切り者なのか?という展開かと思いましたが、どんでん返しの連続、ということではなくて、かなりまっとうなドラマ仕立てとなっています。友情を重んじ、母親のために更生を誓った青年が、なし崩し的に裏社会に飲み込まれていくスリリングなストーリー展開なのですが、個人的には、本当にそう願うなら修理工としてがんばればよかったのに、と思ってしまったあたりから少し興ざめでした。ベテラン俳優陣の使い方、迫力も今ひとつ物足りない感じで、情け容赦ないギャングものとタフでハードなビジネスもののちょうど中間にぶら下がってしまった感が否めません。音楽は非常に効果的ですし、全体的に緊張感も途切れないので、そのあたりが気にならない方には結構楽しめる作品だと思います。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送