D-Movie(No/615)

・邦題:『レスラー』
・原題:『THE WRESTLER』
・監督:ダーレン・アロノフスキー
・脚本:ロバート・シーゲル
・キャスト:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ他
・制作:2008年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:109分
・評価:★★★★


【 コメント 】
かつて一世を風靡した人気レスラーの孤独な晩年を通して、一人の”男”の生き様を描いた作品。監督は、『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000)、『ブラック・スワン』(2010)のダーレン・アロノフスキー。主人公のプロレスラーを演じるのは、ミッキー・ローク。その恋人役にはマリサ・トメイがキャスティングされています。

かつて人気プロレスラーだったランディ・ロビンソン。だがそんな栄光も今は昔。今ではしがないトレーラー暮らし。平日はスーパーで働きながら、週末に地方で開催される小さな興行に出るのがやっと。家族とも疎遠になり、唯一の癒しはストリッパーの”キャシディ”と過ごす時間。ところがある日、長年のステロイド使用がたたり、巡業先での試合後に倒れてしまう。そのまま病院に運ばれたランディに、医師は二度とプロレスは出来ないと告げる。引退を余儀なくされたランディは、心の安らぎを得るべく、キャシディや疎遠になった家族とつながりを取り戻そうとするが...という物語。

主人公のランディは80年代に活躍したものの、今では落ちぶれてしまったレスラー。それは、同じく80年代にスターの座に上り詰め、その後下降線を辿った、彼を演じるミッキー・ロークにそのまま重なります。もちろん、ミッキー・ロークの場合は、現在でもずっと一線で活躍してはいますが、当時のハンサムぶりを知る人にとっては、役作りの結果とはいえ、本作の老醜には驚くばかり。だからこそ、彼の演技には魂が感じられますし、ランディの不器用な生き方にも拍手を送りたくなります。監督のダーレン・アロノフスキーは、製作会社側からの、主演は旬のスターであるニコラス・ケイジを使いたいという要望をかたくなに拒んだそうです。また、エンディングで流れるブルース・スプリングスティーンの曲「The Wrestler」は、”ミッキー・ロークのため”という理由だけで提供されたとのこと。ミッキー・ロークを知らない人はもちろん、知っている人にとっては、さまざまな意味で感動をもらえる作品です。

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