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No.308 |
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タイトル
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ゼロ・エフェクト |
(原題)
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ZERO EFFECT |
監督
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ジェイク・カスダン |
脚本
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ジェイク・カスダン |
キャスト
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ビル・プルマン、ベン・スティラー、ライアン・オニール他 |
制作
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1998年/アメリカ |
ジャンル |
サスペンス |
上映時間
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116分 |
評価
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★★★ |
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<ストーリー>
天才的な腕を持つ探偵ゼロ(ビル・プルマン)。彼の捜査に必要なのは研ぎすまされた客観性と、細部まで見逃さない観察力だけ。饒舌な弁護士アーロ(ベン・スティラー)と組み、あらゆる事件を解決してきた。そんな彼らの新しい依頼は、富豪の消えた鍵束の捜索。だが、この依頼人は何者かに脅かされ、詳細を語ろうとしない.....。
<コメント>
日本では、キャメロン・ディアス主演でヒットしたコメディ『メリーに首ったけ』(1998)でのおとぼけ役の印象が強いコメディアンのベン・スティラーですが、『リアリティ・バイツ』(1994)や『ケーブル・ガイ』(1996)といった作品で監督業もこなしている才能の持ち主。本作でも、飄々としたキャラクターは笑いを誘いますが、全体的にコメディ度は控えめなので、彼が出演しているからと言って過度に笑いを期待するのは禁物。でも顔を見ているだけで面白いんですが。
冒頭そのベン・スティラーの独白から始まりますが、一瞬”天才探偵”の代理人であるという彼が本当に代理人なのか、代理人を装った本人なのか測りかねるバランスが面白いです。結局、探偵はちゃんと別にいるのですが、その探偵”ゼロ”役のビル・プルマンがいかんせん印象が薄いです。似たような顔だとマイケル・ダグラスあたりの方が良かったかもしれません。ギャラも全然違うでしょうが。
最後まで見ると、頭の切れる引きこもり探偵が一人の女性と出逢ったことから心を開き、成長する物語でもあることがわかるのですが、途中までは探偵ゼロが主役なのか、相棒が主役なのか分かりづらいです。それだけ相棒役のベン・スティラーの存在感が強いということなのでしょう。この二人の人間関係も物語の柱となっているのですが、意外とサスペンスとしての脚本がよくできているので、余計なことはせずにもっとハードボイルドなテイストで最初から最後まで押し通しても良かったのではないかと思います。派手なアクションや殺しのシーンを使わずにこれだけ見せてくれるわけですから。逆に、脚本がちゃんとしているだけに、探偵ゼロは歌が下手、とか、生活能力がない、とかいったキャラクター性が余分に見えてしまいます。そうでないなら、ベン・スティラーを最大限生かしてもっと笑えた方がよかった。おしい。
全体的にはスケール感や緊張感はさほどでもありませんが、音楽の選び方・使い方も考えられていて、よく出来た作品だと思います。 |
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