No.470
タイトル
天国の口、終りの楽園。
(原題)
Y TU MAMA TAMBIEN
監督
アルフォンソ・キュアロン
脚本
アルフォンソ・キュアロン他
キャスト
ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナ他
制作
2001年/メキシコ
ジャンル ドラマ
上映時間
106分
評価
★★★★

【 ストーリー 】
フリオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)とテノッチ(ディエゴ・ルナ)は、17歳の悪友同士で頭の中はセックスのことばかり。お互いの恋人がヨーロッパ旅行に行ってしまい、寂しい思いをしていたある日、テノッチの親戚の結婚式で、テノッチの従兄弟の妻ルイサ(マリベル・ヴェルドゥー)と出会う。早速彼らは”天国の口”と呼ばれる伝説のビーチに行こうとルイサをドライブに誘う...。

【 コメント 】
メキシコの熱気に満ち溢れた『アモーレ・ペロス』のガエル・ガルシア・ベルナル主演。若さを持て余した二人の青年が美しい人妻とともに幻のビーチ“天国の口”へと向かう道程を描いたロード・ムービー。監督は『リトル・プリンセス』(1995)、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)などを手がけたアルフォンソ・キュアロン。

冒頭のセックスシーンから始まり、主人公の青年二人フリオとテノッチはとにかくセックスのことしか頭にないお調子者。相手も場所も構わず自分たちの欲望のままに行動する二人に自由に生きることの楽しさを感じながらも、あまりの悪態ぶりに辟易とする場面も。そんな奔放な二人が、少年から大人へと変化するひと夏の経験を描いた物語と思いきや、マリベル・ベルドゥ演じるルイサとともに旅に出てからは、灼熱の太陽に焼かれるかのように、徐々に二人の行動や言動に閉塞感と焦燥感が漂ってきます。
心の傷を抱えつつ、大人として、女性としての強さと成長を見せるルイサ、一方で自由に生きているように見えて繊細で傷つきやすい青年たち。そんな異なる人生のステージに立つ3人の旅は、お互いを傷つけあう痛みを伴いますが、最後はルイサがすべてを包み込み、3人はそれぞれの立場や境遇を理解するに至ります。そしてラストシーン。若き日の欲望に任せた感情のぶつかり合いは、まるで一過性の麻疹のように淡い思い出に過ぎず、現実は思い出を押しつぶすかのように彼らの人生の上に鎮座しています。派手なアクションや残酷な描写などはありませんが、胸を締め付けられる切なさが残ります。終始映し出されるメキシコの映像には、暑さの中にもどこか冷めた空気が感じられ、それがこの作品を象徴していると思います。

ちなみに本作は2002年のアカデミー賞・脚本賞にノミネート、ヴェネチア国際映画祭の外国映画賞およびLA批評家協会賞の外国映画賞を受賞。本国メキシコでは、2001年の興行成績第1位を記録する大ヒットとなりました。

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