No.276
タイトル
4番目の男
(原題)
DE VIERDE MAN
監督
ポール・ヴァーホーヴェン
脚本
ジェラルド・ソエトマン
キャスト
ジェローン・クラッベ、レネ・ソーテンダイク、トム・ホフマン他
制作
1979年/オランダ
ジャンル サスペンス
上映時間
95分
評価
★★
<ストーリー>
人気作家でバイ・セクシャルのジェラルド(ジェローン・クラッベ)は、講演に出向く際にふと駅で見かけた青年に惹かれてしまう。また彼は講演に出席した際に知り合ったブロンド女性と親しくなるが、しかし、彼女はジェラルドが惹かれた青年と恋に落ちているのだった。やがて3人の関係は不思議な三角関係へと発展するが.....。

<コメント>
『ロボコップ』(1987)、『氷の微笑』(1992)、『ショーガール』(1995)等、過激な作品で知られるポール・バーホーベン監督作品。全米で大ヒットしたウェス・クレイヴン監督のホラー・コメディ(ですよね?)『スクリーム』(1996)の中で、殺人鬼に「最も怖い映画は?」と聞かれたホラー映画マニアの登場人物の答えが『ショーガール』でした。あの場面、笑いながらも納得した人も多かったのではないかと思います。本作は、バーホーベン監督がハリウッドに行く前にオランダで撮った作品で、『氷の微笑』の原点とも言われています。撮影はこの後同様に、ハリウッドに渡って暴れまくる『スピード』(1994)の ヤン・デ・ボン。やりたい放題のいいコンビです。

この監督のオランダ時代の作品は本当にやばいですね。性的に過激な描写はもちろんですが、宗教的にも相当なもんです。本作でも冒頭はほこりだらけ、蜘蛛の巣だらけのキリストから始まります。
物語の主人公はジェラルドというハンサムでバイ・セクシャルの作家。彼は講演先で出会った女性と深い仲になり、絡め取られるように彼女の元に留まります。ふとしたことから家の中で彼女が撮影したフィルムを発見。そこには3人の男たちが撮影されており、しかも彼女はそのいずれとも結婚式を挙げている様子が収められていた、という謎めいたストーリー。悪魔のような女による連続殺人ものとして普通にサスペンスとして作ることも出来たと思いますが、そうはいかないところがこの監督らしいところ。ただれるように流れる血や内臓系の描写等、かなり過激な部分もありますが、それでいて観念的な映像が挿入されているあたり、デヴィッド・リンチ的と言えるかも。まあ、バーホーベン監督の方が年上だし映画監督としてのキャリアも古いのですが。
いずれにしても監督がやりたいことをやっている感が爽快。しかしながら、キリスト教とホモ・セクシャルを結び付けた(このあたりの映像も衝撃的です...)として、教会から非難を浴びた事実からもわかるように、見ていて、そして見終わって決して気持ちいい映画ではありませんのでご注意。

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