No.32
タイトル
トゥルーマン・ショー
(原題)
THE TRUMAN SHOW
監督
ピーター・ウィアー
脚本
アンドリュー・ニコル
キャスト
ジム・キャリー、エド・ハリス、ローラ・リニー他
制作
1998年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
103
評価
★★★
<ストーリー>
人生そのものをテレビ番組にされてしまった不幸な男、トゥルーマン(ジム・キャリー)。彼はテレビ界のスーパースター。だが、その事実を知るよしもなかった。しかし、彼の親友も、仕事仲間も、そして愛する妻メリル(ローラ・リニー)でさえ、雇われた俳優が演じるウソの世界だったのだ.....。

<コメント>
”世界で最も有名な一般人”トゥルーマンの物語。彼が暮らしている日常はすべて”虚構”。仕事も恋人もすべて彼のために用意されたもの。父の死さえも...。
とにかく、とある人間の人生すべてが作り物、という設定の面白さに尽きます。細かく見ていくと、トゥルーマンの日常で起こるスポンサーの宣伝や、予想外のアクシデントの隠蔽の仕方など、突っ込みどころはいろいろあるのですが、それでも、この題材で最終的に主人公の成長のドラマまでよくまとめ上げたなあと感心させられます。監督の演出もそうですが、ジム・キャリーの自然と不自然の中間のような演技と、エド・ハリスのチカラ技とも言える説得力のある演技の賜物ではないかと思います。
ただ、プロデューサーの名前がクリストフ(Christof=Christ=キリスト?)なのでキリストをイメージさせることから、神=父、と息子との対立と取れなくもないですが、そう考えると信仰する宗教によって捉え方は違ってくるかもですね。巨大メディアに対する皮肉も見えなくはないですが、テレビがやらせアリの作り物、というのはすでに常識の範囲内だったりして。むしろ、虚構の世界の方が正しくて居心地が良い、というのが鼻で笑えない状況になりつつある方が怖いかも。今日のこの青空が本物でありますように...。

もともと、脚本を書いたアンドリュー・ニコルが監督する予定だったらしいですが、1200万ドルという巨額のギャラのジム・キャリーが主演に決まり、まだ1度しか監督経験のないアンドリュー・ニコルではなく、『刑事ジョン・ブック/目撃者』(1985)などのヒット作を持つピーター・ウィアーが監督として雇われたという話もあります。アンドリュー・ニコルのデビュー作って『ガタカ』(1997)ですから、そんなに悪くないと思うのですが。個人的には、ピーター・ウィアー監督はやはりオーストラリア時代がいいですね。『ザ・プラマー/恐怖の訪問者』(1980)、『ザ・ラスト・ウェーブ』(1977)など、共に日本未公開ですが、面白いテイストの作品があります。

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