No.472
タイトル
ゆりかごを揺らす手
(原題)
THE HAND THAT ROCKS THE CRADLE
監督
カーティス・ハンソン
脚本
アマンダ・シルヴァー
キャスト
アナベラ・シオラ、レベッカ・デモーネイ他
制作
1991年/アメリカ
ジャンル サスペンス
上映時間
110分
評価
★★★

【 ストーリー 】
産婦人科で医師の診察を受けた際に猥褻行為をされたクレア(アナベラ・シオラ)は、医師を訴えるが、その医師が自殺してしまう。医師の妻ペイトン(レベッカ・デ・モーネイ)は精神的にダメージを受け流産。半年後クレアの元に乳母をさせて欲しいとペイトンが現れる。クレアはペイトンが復讐のためにやってきたとは知らず快く受け入れる...。

【 コメント 】
『L.A.コンフィデンシャル』(1997)、『8 Mile』(2002)などを手がけたカーティス・ハンソンが、すべてを失った女の逆恨みから始まる復讐劇を描いたサスペンス。派手なアクションはありませんが、真綿で首を絞めるようなねっとりとした演出で、観ている物を恐怖で縛り上げます。

狙われる女・クレアにアナベラ・シオラ、狙う女・ペイトンにレベッカ・デモーネイがキャスティングされていますが、二人ともそれぞれの立場をリアルに演じています。特にレベッカ・デモーネイの、復讐をやり遂げようという強い意志がありながら、淡々と計画を進めるクールさが怖いです。いかにもこういう悪女役が似合いそうな女優を持ってこなかったことも正解(もしリメイクされたらキャメロン・ディアスあたりがキャスティングされそうですね)。物語のアクセントとなっている、精神障害を持つ使用人ソロモンをアーニー・ハドソンが頼りになるのかならないのか、絶妙なバランスで好演しています。
ペイトンの夫である産婦人科医がセクハラを行ったのが発端ですが、それに関して、正義と悪に一刀両断するのではなく、クレアの訴えが勘違いである線も完全に消していないところが面白いですね。夫を自殺に追いやられた妻の逆恨みなのか、それとも、冤罪による自殺の仇討ちなのか。どちらかというと”押し”ではなく”引き”の映画といえるかも知れません。復讐劇に関しても、やたらと人が死んだり、派手なシーンがあったりするわけではありません。それでも、”何かが違っている”という不安の方が恐怖を感じることもあるわけで、まさに本作はその小さな恐怖の積み重ねによって、観る側を飽きさせない構造になっていると思います。この監督はそういう演出が上手いですね。
ただ、せっかくの積み重ねによる恐怖も、終盤からラストにかけての”ハリウッド映画”らしい演出で台無しになってしまった感があります。そのまま深みのある終わらせ方をして欲しかった。ちょっと残念。

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