No.255
タイトル
蝿男の恐怖
(原題)
The Fly
監督
カート・ニューマン
脚本
ジェームズ・クラヴェル
キャスト
アル・ヘディソン、パトリシア・オーウェンズ、ヴィンセント・プライス他
制作
1958年/アメリカ
ジャンル ドラマ
上映時間
94分
評価
★★★★
<ストーリー>
物質転送を研究する科学者アンドレ(アル・へディソン)は、自らの身体を使い実験を試みた。しかし、装置の中に一匹の蝿が紛れ込んでいたために、頭と手だけが蝿の”蝿男”と化してしまう。彼は自分の頭を持つ分身蝿を探すが、やがて人間としての意識が薄らぐのを感じ、絶望の淵へと追いやられていく.....。

<コメント>
天才科学者が物質転送装置を発明。自らの体を使って転送実験を行う際に一匹の蝿が紛れ込み、人間と蝿が融合してしまうという、恐るべきストーリーでSFの古典的名作となったジョルジュ・ランジュランの小説『蝿』がベースとなっている作品。。監督はドイツ出身のカート・ニューマン。
とにかくこのプロットが素晴らしいですね。原作が発表されたのは1950年代なので、映画の続編やリメイクも含めて相当有名になったことから、現代ではさほど新鮮味はなくなってしまったかもしれませんが、それでも特にこのオリジナル版は強烈なインパクトがあります。
愛していた夫をプレス機で圧殺した妻の回想シーンから始まる物語は単なるホラーにとどまらない深みがあり、途中分身蝿を追いかけるくだりや蝿男となってしまった夫と妻のやり取りの繊細な描写等、サスペンス・ドラマとしても見ごたえ十分。もちろん特殊メイク等の映像効果は時代を感じさせますが、やはりラストシーンの後味の悪さはすごい。小さい頃に見るとトラウマになること必至ですね。
映像のインパクトという意味では、デヴィッド・クローネンバーグ監督によるリメイク『ザ・フライ』(1986)の方が有名かもしれません。同作は転送ポッドや制御装置等のリアリティが高く、クローネンバーグ監督特有のグロさが新たな世界観を生んでいました。リメイク作品としては成功している方だと思います。主役のジェフ・ゴールドブラムも今は知性派ハンサム俳優ですが、当時はまだ脂ぎってました(それがキャラクターに合っていましたが)。微妙にストーリーも異なるので見比べてみるのも面白いと思います。『ザ・フライ』の方はあまりグロテスクなものが苦手な方は要注意です。
いずれにしても自らの発明によって運命を狂わされてしまった天才科学者の辿る末路、切なくもよくできたSFドラマです。『蝿男の恐怖』は続編『蝿男の逆襲』(1959)、『蝿男の呪い』(1965)が製作されました。『蝿男の逆襲』は同じくジョルジュ・ランジュラン原作の真っ当な続編なので、本作で魅了された方はぜひ。

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