No.188
タイトル
ある日どこかで
(原題)
SOMEWHERE IN TIME
監督
ジュノー・シュウォーク
キャスト
クリストファー・リーブ、ジェーン・シーモア、クリストファー・プラマー他
制作
1980年/アメリカ
ジャンル 恋愛ドラマ
上映時間
103分
評価
★★★
<ストーリー>
舞台の初演を終えたリチャード(クリストファー・リーブ)のもとに、ひとりの老婦人が現れる。彼女は「帰ってきて」という言葉とともに彼に金時計を手渡し、そのまま去ってしまう。8年後、リチャードはあるホテルの資料室に飾られた一枚の写真に心惹かれるが、それはあの老婦人の若き日の姿だった.....。

<コメント>
映画ファンやSFファンにおいて、いつの時代も人気が高いテーマが”タイム・トラベル”。そして同じくいつの時代も普遍のテーマとして人気のある”愛”。”愛”は障害が大きければ大きいほど燃え上がるもの。今回は時間というとてつもない障害を越えて結ばれる男と女の物語。これ以上の設定はないという感じですね。偶然、目にした写真の女性に一目ぼれし、彼女に会いたい一身で時を越える主人公。そのあまりにも純粋で一途な心は女性に届き、二人は出会い、結ばれます。しかし、”時”という到底人間には抗えない障害が彼らの間を引き裂きます。
恋愛物語としては良く出来ていると思いますが、肝心の物語の軸となるタイム・トラベルに関しては恐ろしいほど簡単な扱いです(見ていただくとわかると思います...笑)。時間旅行モノの古典H.G.ウェルズの『タイムマシン』みたいに、時空を超えて繰り広げられるSFドラマを期待するとがっかりするかも。このあたりのリアリティのレベルを受け入れられるかどうかで賛否両論分かれるでしょう。個人的には許せました。
監督は『JAWS/ジョーズ2』(1978)のジュノー・シュウォーク。原作は『激突!』(1972)、『ヘルハウス』(1973)等の原作でも知られるリチャード・マシスン。音楽は『野生のエルザ』(1965)、『冬のライオン』(1968)等でアカデミー賞作曲賞の常連ジョン・バリーということでなかなかの顔ぶれ。主演のクリストファー・リーヴ、ジェーン・シーモアの演技も素晴らしいです。二人ともレトロな服装がばっちり似合っています。特にジェーン・シーモアの美しさ、存在感は彼女の女優歴(と言っても映画の出演歴そのものが少ないのですが)の中でも一番だと思います。情熱を内に秘めた大人と少女の二面性に無理が無く、作品そのものにも厚みを与えています。
ということでジェーン・シーモアのみならず、リチャード・マシスン監督にとっても代表作といえる作品だと思います。もっとそれぞれの人物を深く描いて、もう30分ぐらい長くても良かったかも。

<!以下、ネタばれ注意>
時間を追って天に召された二人がついに結ばれるラストシーン。個人的には死んでから成就する恋愛というのはあまり好きではないのですが、本作ではさほど重くなく、程よい感じでファンタジーとして成立していると思います。二人が過ごしたほんの一時の幸せな時間があまりにも切ないですが、心から愛することの出来る相手にめぐり合えたのはやはり何物にも変えがたいこと。たとえそれが同じ時代に生きている相手ではないとしても。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送