No.142
タイトル
セイ・エニシング
(原題)
SAY ANYTHING
監督
キャメロン・クロウ
キャスト
ジョン・キューザック、アイオン・スカイ、ジョン・マホーニー他
制作
1989年/アメリカ
ジャンル 青春ドラマ
上映時間
101分
評価
★★★
<ストーリー>
どこといって取柄も無く、将来の計画も持たずにキック・ボクシングに没頭する青年ロイド(ジョン・キューザック)。彼は学校一美人で優等生の「高嶺の花」ダイアン(アイオン・スカイ)に恋をしてしまう。友人に打ち明けるも「あなたが傷つくのを見たくない」と言われる始末。それでも彼は彼女にアタックする.....。

<コメント>
主演のジョン・キューザックと言えば、個人的に思い浮かぶのは「マルコヴィッチの穴」(1999)、「ハイ・フィディリティ」(2000)。いずれも彼が演じたのは、己の世界を内に抱え、世界との折り合いを求めながら生き続けるモラトリアムでやさしい男。で、その風貌といい、表情(特に笑顔)といい、しぐさといい、ハマり役でした。『ハイ・フィディリティ』の中古レコード屋のお兄ちゃん役は、男なら誰もが憧れたのではないかと思います(笑)。
今回もやっぱり彼がいい味出しています。どちらかと言えば落ちこぼれの部類に入る普通の学生が、学内一のマドンナに恋する物語。まあ、ストーリー的にはありがちです。ご多分に漏れず車の中で愛を告げる場面や、雨に打たれながら公衆電話で電話をするシーン等、甘すぎる場面も多々ありますが、さほどリアリティを失うことなく見られるのはやはりこのジョン・キューザックのおかげでしょう。もちろん、単に演技がうまいだけではなく、初々しさを感じさせるところがナイス。言いたいことを言えない純粋な部分もあれば、喜びを100%表に出す単純さも持ち合わせている。周りを幸せにする”いい人”ぶり。もてない男を演じるにはハンサムすぎると思うのですが、どちらかといえば”しょうゆ顔”の彼、向こうと日本とでは受け取られ方が違うのかもしれませんねー。
お互いに違う世界に生きるがゆえに惹かれる二人、そして娘を溺愛するがゆえに男との関係を心配する父親。残念なのは核となるこの3人の人間的背景にあまり深く踏み込んでいないところ。彼女と母親の関係や、母親と父親との間の確執等、ちゃんと描いて欲しかった気がします。二人がスムーズに結ばれるところや、父と娘の感情の行き違いの掘り下げも今ひとつ。
と、こう書いてくると何か物足りない作品のように思われるかも知れませんが、ある意味さらっと客観的に描く演出が、見ている自分自身が青春の一ページを回想しているかのように思わせられる効果を生んでいるのかも。この辺は『シングルス』(1992)や『あの頃ペニーレインと』(2000)を世に送り出してきたキャメロン・クロウ監督の手腕かもしれません。もちろんジョン・キューザックの演技のおかげもあると思いますが、見方によってはいい味出しています。なので、そういった淡い思い出をなぞるようなノスタルジックな空気を感じられる人にはなかなかの秀作でしょうし、そうでない方には中途半端でありがちな恋愛物語になってしまうかもしれません。後、こういう作品にありがちな不遇の友達や単なる盛り上げ役の友達が登場するのはご愛嬌。ラストもちょっと懲りすぎか。でも、シリアスな部分とコメディ・タッチの部分とのバランスは悪くないし、音楽もストレートでさわやかさを感じさせるものなので、青春〜恋愛映画が好きな方は、一見の価値はあると思います。

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