No.301
タイトル
恐怖の48時間
(原題)
RAGE
監督
ジルベルト・ガズコン
脚本
ジルベルト・ガズコン他
キャスト
グレン・フォード、ステラ・スティーヴンス他
制作
1966年/アメリカ、メキシコ
ジャンル ドラマ
上映時間
92分
評価
★★★
<ストーリー>
医師ルーベン(グレン・フォード)は、妻の死を自らの誤診だと思い込み、飲んだくれの毎日を送っていた。ある日、採石工事現場で働く人夫が突然発狂した。ルーベンの診察の結果は「狂犬病」。男の生命はあと2、3日。やがて、その狂犬病がルーベンの飼犬から感染したことが判明する。彼は自分も飼犬に噛まれたことを思い出す.....。

<コメント>
1940年代から活躍している名優グレン・フォード(『JFK』(1991)、『スーパーマン』(1978)等)主演の作品。狂犬病と戦う医師の姿を、サスペンス的要素を交えて描いたヒューマン・ドラマ。監督はジルベルト・ガズコンという人で、本作では脚本も手がけていますが、映画作品は他に無いようです。

前半は、妻を死なせてしまった罪に苛まれる、主人公の医者の苦悩が描写されているのですが、山奥の採石現場という舞台の描写がいかにもスタジオな感じでチープ。奥さんとの過去も意外とさらっとしています。かといって駄目かというと、冒頭からアンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督の『恐怖の報酬』っぽい橋渡りのシーンでドキドキさせる演出があったり、現場にやってきた派手な女性たちが目一杯色気を振りまく等、”一体どういうドラマなんだ?”という不思議な感覚に陥ります。
主人公が抱える罪悪感と酒びたりの自暴自棄な生活を一通り描写したところで、物語は急展開を見せます。町に突然現れる”狂犬病”患者。この描写がすごい。今の時代だとちょっとテレビでは放送できないかもしれませんね。医学的に正しいかどうかも結構疑問。まあでも今後の展開の肝ということで...。
そこからの後半は、いろんな事が次々と起こり、ジェットコースター的展開を見せます。基本的には狂犬病に侵され、血清を求めて町に行こうとしているだけなんですが、さまざまな出来事が行く手を阻んでなかなかたどり着けない。最初の患者に比べると何となく主人公の病気の発症が遅い気もしますし、雰囲気的にはテレビドラマっぽいのですが、それでもこれだけ見せ場を作ればたいしたもの。自らの意思によって過去の呪縛から解き放たれ、生きる力を取り戻した医者、というような中途半端な正義感やヒューマニズムに焦点を当てていないのが正解かも(いや、当てているのかもしれませんが)。ということで、結局は感動よりもサスペンスに寄った作品なので、涙は出ませんがドキドキハラハラはします。

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