No.410
タイトル
プレッジ
(原題)
THE PLEDGE
監督
ショーン・ペン
脚本
ジャージー・クロモウロウスキー他
キャスト
ジャック・ニコルソン、ロビン・ライト・ペン他
制作
2001年/アメリカ
ジャンル サスペンス
上映時間
123分
評価
★★★★

【 ストーリー 】
まもなく定年を迎える刑事ジェリー・ブラック(ジャック・ニコルソン)のささやかなサプライズ・パーティが開かれる中、雪深い山中で少女の遺体が発見される。ジェリーは成り行きから最後の仕事として捜査に関わることに。殺された少女の両親の元に訃報に知らせに行ったジェリーは、そこで少女が作ったという十字架を目の前に突きつけられ、「必ず犯人を探し出すように」と母親から懇願される...。

【 コメント 】
俳優と映画監督という二束のわらじを見事に履きこなすショーン・ペン監督作品。定年退職を迎えた老刑事が最後に関わった事件でふと交わしてしまった”約束(=プレッジ)”。ジャック・ニコルソン演じる老刑事は、必ず犯人を捕まえてほしいという被害者との約束を守ることが出来るのか、という物語。
冒頭のシーンからいきなりショーン・ペンの映像センスを感じさせます。照りつける太陽の下、何かに取り憑かれたかのようにつぶやき、酒をあおるニコルソン。これだけで、その後の物語が単純な捕り物で終わらないことを感じさせます。いつもながら音楽もよいです。”約束”をきっかけに、定年後の退屈な人生から逃げるように捜査にのめり込む男。そして狂っていく人生の歯車。主役の周りにもっと強烈な俳優がいれば、彼の狂気をさらに濃厚に描けた気もしますが、この静かな感じもまたよしですね。ヒロインや子供の使い方もバランスを押さえていていいですね。たくさんの七面鳥の中でのシーンのような写真っぽさを感じさせる映像や、季節によって変わる空気感、終盤の緊張感などの演出もなかなか決まっています。

ラストシーンには賛否両論があるでしょう。結末によって作品の印象は全く違うものになると思いますが、個人的にはこのアメリカン・ニューシネマっぽいエンディングは面白いと思いました。人生という名のパズルのピースはいつも埋まるとは限りません。これはある種の不条理と受け取る方もいらっしゃるかもしれませんが、ニューシネマのエンディングはもっとすごいのがいっぱいありますからね。そもそもそれを狙ってジャック・ニコルソンをキャスティングしたんでしょうし。ショーン・ペンの70年代へのオマージュといったところでしょうか。大作ではありませんが、心の奥にいつまでも引っかかる作品です。ちなみに序盤にベニチオ・デル・トロが少し登場します。彼の役者魂を感じますが、ファンの方は知らない方が幸せかも(笑)。

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