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No.55 |
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タイトル
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ワンス・アラウンド |
(原題)
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ONCE AROUND |
監督
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ラッセ・ハルストレム |
キャスト
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リチャード・ドレイファス、ホリー・ハンター、ダニー・アイエロ他 |
制作
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1990年/アメリカ |
ジャンル |
恋愛ドラマ |
上映時間
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115分 |
評価
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★★ |
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<ストーリー>
妹の結婚式の夜に恋人にふられたレナータ(ホリー・ハンター)。彼女は心機一転を図るため新しい仕事を求めてグアムにやってきた。そこで出会ったのはコンドミニアムのやり手セールスマンのサム(リチャード・ドレイファス)。2人はたちまち恋に落ち、レナータは幸せをつかんだかに見えた。しかし、強引でわがままなサムはレナータの両親達と折り合いがつかずレナータを困らせる.......。
<コメント>
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985)で注目されたスウェーデン出身のラッセ・ハルストレム監督の作品。中流家庭で育った娘とその家族に入り込んだ成り上がりものの彼を巡る物語です。
主演のリチャード・ドレイファスとホリー・ハンターはこの作品の前にスピルバーグ監督の『オールウェイズ』(1989)でコンビを組みヒットさせました。本作品でも二人ともなかなかキャラクター的にハマっています。特にリチャード・ドレイファスはちょっとアクの強い感じが良く合っていると思います。
周辺人物のキャスティングも良く、レナの両親役のダニー・アイエロとジーナ・ローランズは、突然現れた異分子に戸惑いながらも自分の娘と家族を想い、一生懸命受け入れていこうとする暖かみのある人物像を演じています。
しかし、育ってきた環境等の違いからさまざまな衝突があるにせよ、この両親があまりにも出来すぎているため、ちょっと興ざめの感は否めませんでした(こんな素晴らしい両親なら娘の彼がどんなやつでも大した問題にはならないだろう、みたいな)。
また後半以降はちょっとありきたりな展開で先が見えてしまいました。考え方の違う人間同士の交流や理解し合おうとする姿勢を描くのであれば最後までやって欲しかったなと思います。
ハルストレム監督は凝ったストーリーや演出で見せるよりも、どちらかというといろんなキャラクターを重ね合わせて物語を紡いでいく監督だと思うのですが、登場人物のキャラクターがきっちり描ければ面白くなる反面、そこがうまくいかないと地味であったり平凡になったりしてしまう気がします(最新作『ショコラ』(2000)は愛すべきキャラクターがたくさん登場する味わいのある作品でした)。
全体的にはストレートで少し甘めの演出が得意な監督のテイストが良く出ていると思いますが、インパクトはそれほどではありませんでした。
ちなみにリチャード・ドレイファスは後半”さすが”の演技を見せますが、個人的に彼のベストは『ジョーズ』(1975)の海洋学者の役です(彼の出演作品を全部見たわけではありませんが)。 |
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