No.343
タイトル
真夜中の恋愛論
(原題)
NUIT D'ETE EN VILLE
監督
ミシェル・ドヴィル
脚本
ロザリンド・ドヴィル
キャスト
ジャン=ユーグ・アングラード、マリー・トランティニャン
制作
1990年/フランス
ジャンル ドラマ
上映時間
85分
評価
<ストーリー>
セックスの後で、まだ息を弾ませている女の身体を、男の手がそっとなぞる。女の髪をかきあげ頬にキスする男。満ち足りた顔が振り向き、唇を合わせる。男が言う「最初はいつもこう?」都会の夏の夜に出逢った男と女が、アパートの一室で愛し、語らい、ベッドを共にする。それぞれの過去を告白し、一緒に未来を語る.....。

<コメント>
フランスの優男、ジャン=ユーグ・アングラードとマリー・トランティニャン(『男と女』(1966)などで知られるフランス映画界のスター、ジャン=ルイの娘)の二人だけが登場人物であり、二人の会話だけで物語が進行する、とある夏の夜の物語。
ジャン=ユーグ・アングラードのセックスシーンといえば、個人的には『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』(1986)の冒頭場面。モナリザの絵の前で、一心不乱に愛する女の身体をむさぼる激しさが印象的でした。で、さらに同作において彼が表現した”男の真の優しさ”も大好きで、幸か不幸かその後に彼が出演した作品はどれも同作と比べてしまいます。本作は、彼に限らず、マリー・トランティニャンも熱演を見せていて、男と女の駆け引きの微妙な部分が描写されているとは思うのですが、やはりジャン=ユーグ・アングラードにはもっとストレートな役を演じてほしいと思ってしまいました。あくまで個人的な意見ですが。
二人の語らいも、国民性もあると思いますし、リアリティがあるかどうかは問わないにしても、とにかく二人とも喋りすぎ...。エピソードや台詞によっては二人の会話に引き込まれるところもありますが、裸の男女が登場するシチュエーションにしては頭がよすぎる感じがします。このあたり見る人によってぜんぜん違うと思いますが。やはり日本人の場合はもう少しゆったりした時間が流れているものではないかと思いますが、そのあたりを国民性で片付けてよいのか、個人的な嗜好や習性として捉えた方がよいのか。うむむ。なかなか難しい作品ですね。

心の関係性を求める女と、体の関係性を求める男、それぞれの立場に立てば、いろいろと対比が明らかになり、それなりに楽しめるとは思うのですが。一見、静かな映画のようでいて、”コミュニケーション”と”愛”と”欲望”がらせん状に渦巻いているような感覚は面白いと思いながらも、ところどころにボカシがかかっているのも本作では特に興ざめ。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送