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No.202 |
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タイトル
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針の眼 |
(原題)
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EYE OF THE NEEDLE |
監督
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リチャード・マーカンド |
キャスト
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ドナルド・サザーランド、ケイト・ネリガン、イアン・バネン他 |
制作
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1981年/イギリス |
ジャンル |
サスペンス |
上映時間
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112分 |
評価
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★★★★ |
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<ストーリー>
1940年、ロンドン。ドイツ軍のスパイ、ヘンリー・フェイバー(ドナルド・サザーランド)は、下宿先のアパートで無線を使いナチに情報を送っていた。家主の夫人がたまたまその最中に食事を持ってきて鍵でドアを開けてしまったため、その姿を見られたフェイバーは、口封じにその場で婦人を殺し、行方をくらませる.....。
<コメント>
堅実で緊張感のある演出に定評があり、『スター・ウォーズ』シリーズの3作目『ジェダイの復讐』(1983)の監督として抜擢された経歴もあるリチャード・マーカンド監督作品。少しくせのある実力派俳優ドナルド・サザーランドを主演に配した正統派スパイドラマです。原作はケン・フォレットのベストセラー小説で、音楽を担当したのはアルフレッド・ヒッチコック監督の『白い恐怖』(1945)や『ベン・ハー』(1959) 等でアカデミー賞を受賞しているミクロス・ローザ。
”針”というコード・ネームを持つスパイの生き様と顛末を描いた作品なのですが、ドナルド・サザーランドが序盤からこの凄腕のスパイをクールに熱演。まさに冷徹という言葉がピッタリのキャラクター。眼光鋭いです。この冷徹さそのものが終盤の伏線にもつながっています。しかしこの人はキリっとした紳士役から陰のある悪役まで本当に幅広い役をこなせる人ですね。『M★A★S★H マッシュ』(1970)でのおとぼけぶりも忘れがたいし、『バックドラフト』(1991)での放火魔役も驚きでした。脇役に回ってもきらりと印象に残る演技をするんですよねー。息子のキーファー・サザーランドはTVドラマの『24 TWENTY FOUR』が大ヒットしたようですが、やっぱり深みという点ではお父さんに一歩譲りますよね。もっと歳取らなきゃだめか。
スパイものというとやはり思い浮かぶのが、ある種の”密室”である列車内で繰り広げられる、スパイとそれを追いかける側との攻防。でもって、本作でもそういうシチュエーションがありました。まあそれに関しては演出的には普通の出来でしたが。それでもこういうシーンはどきどきしますね。
基本的には良く出来ていると思いますが、ただ、”針”は冷徹で優秀なスパイではあるものの、特別派手な長所や武器があるわけではないので、全体を通してみると地味な印象を受けるかもしれません。もっと同じ仲間や上層部との確執に時間が割かれていれば良かったんですけどね。男同士の友情とかも盛り込んで。ストーリー自体が感情の無いスパイの中にも残っていた人間性や情がポイントとなっているのでしょうがないのかもしれませんが。しかし、その分ご都合主義が少ないので、終盤の緊張感と盛り上がりは楽しめました。
本作が気に入った方は同じくマーカンド監督の『白と黒のナイフ』(1985)もぜひ。ちなみに、たまにビデオのパッケージにほとんどあらすじが載ってしまっている場合があるのですが、本作もまさにそうです。まだご覧になったことの無い方は、勢いでパッケージの裏側を読んでしまわないように気をつけてください(笑)。
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