No.54
タイトル
名探偵登場
(原題)
MURDER BY DEATH
監督
ロバート・ムーア
キャスト
ピーター・セラーズ、ピーター・フォーク、アレック・ギネス他 
制作
1976年/アメリカ
ジャンル ミステリー
上映時間
94分
評価
★★★★★
<ストーリー>
億万長者ライオネル・トウェイン(トルーマン・カポーティ)氏より”晩餐と殺人へ”という内容の招待状を受け取った、世界を代表する名探偵達5人(ピーター・セラーズ、ピーター・フォーク他)。彼らは不思議な内容の招待に首をかしげながらも深い霧の中、それぞれトウェイン氏の豪邸にたどり着く。盲目の執事が仕切るその怪しい豪邸で彼らはとんでもない晩餐会の内容を聞かされる.......。


<コメント>
アカデミー賞のノミネート作品(『グッバイ・ガール』(1977)、『カリフォルニア・スイート』(1978)等)も多い脚本家ニール・サイモンが脚本を手掛けたコメディー・タッチのミステリーです。

とにかくこの脚本が秀逸です。世界の名探偵5人が北カリフォルニアの古びた屋敷に招待され、これから始まる殺人を推理するという、この設定だけでミステリーファンならずとも期待してしまいます(まあ設定自体はアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』のパロディなんでしょうけど)。
もちろん、内容も単なる殺人となぞ解きだけでなく、展開は二転三転、最後まで飽きさせません。そしてこれぞ意外、というラストに誰もが???となるはず。

俳優でもある監督のロバート・ムーアはあまり目立った活動はしていませんが、少なくともこの作品ではテンポの良い演出に成功しています(彼はこの後同じくニール・サイモンの脚本で本作品の姉妹作『名探偵再登場』(1978)を撮りますが、こちらの方はイマイチでした)

そしてこの作品を更に面白くしているのがその豪華なキャスト。『ピンク・パンサー』シリーズが世界的ヒットとなったピーター・セラーズ、『刑事コロンボ』でお馴染のピーター・フォーク、007を演じたこともあるデヴィッド・ニーヴン、スター・ウオーズにも出演しているアカデミー男優のアレック・ギネス、等々。これがまた豪華なだけではなくて、それぞれの個性を生かしたキャラクター作りと演技を披露してくれます。特に盲目の執事を演じるアレック・ギネスの怪演は一見の価値ありです。しかも招待主のトウェイン氏を演じるのはアメリカ文学界の重鎮トルーマン・カポーティというおまけ付き(とりあえずファンは必見!)。
その他、随所にちりばめられたギミックやユーモアのセンスも良く、見どころ満載です。

名探偵のキャラクターはそれぞれ探偵小説のパロディであったりしますが、そういったこととは関係なしに楽しめる1本です。見終わった後、必ずすぐにもう一度見たくなるでしょう。

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