No.453
タイトル
クローンズ
(原題)
MULTIPLICITY
監督
ハロルド・ライミス
脚本
クリス・ミラー他
キャスト
マイケル・キートン、アンディ・マクダウェル他
制作
1996年/アメリカ
ジャンル コメディ
上映時間
112分
評価
★★★

【 ストーリー 】
工務店で現場監督を務めるダグ(マイケル・キートン)は多忙のため、妻のローラ(アンディ・マクドウェル)と二人の子供たちの相手が満足にできない。さらに妻が働きたいと言い出したため、半ば半狂乱状態に。ある日、ダグは研究所の工事現場で遺伝学者のリーズ博士(ハリス・ユーエン)と出会う。博士から「自分のクローンを作ればゆとりが生まれる」と持ちかけられ...。

【 コメント 】
あまりに仕事が忙しく、家庭を顧みなかった男がふと手に入れた、自分と同じ容姿・中身の”クローン”たち。それぞれに役割分担をさせて、理想の人生を手に入れられると思いきや...と言うお話。監督は『ゴーストバスターズ2』(1989)の脚本や『アナライズ・ミー』(1999)でヒットを飛ばしたハロルド・ライミス。主演はバットマンから凶悪犯まで幅広い役を演じられる実力派マイケル・キートン。相手役には『セックスと嘘とビデオテープ』(1989)でブレイクしたアンディ・マクダウェル。クローン人間をすべてマイケル・キートンが一人で演じています。

クローンや透明人間といったSF的要素がテーマの映画では、クローンになる過程、透明人間になる過程が克明に描かれますし、映画と言う映像メディアである以上、ある意味そこが見せ場でもあります。しかしながら、本作では、もちろんそのプロセスも描かれていますが、その技術が存在することによる問題点や矛盾はとりあえずスルー(笑)。最初のクローンこそ、”それなり”にプロセスが描かれますが、それ以降のクローンは突然画面に登場します。そういった小難しいことはさて置き、クローンがたくさん出現することで生まれるハチャメチャな物語と、主人公が自分のクローン=自分そのものから幸せな家庭の取り戻し方を学ぶところがポイント。純粋なコメディ・ドラマとして成立しています。

クローンがたくさん生まれるだけでも大変なのに、それぞれにキャラクターが異なるところも面白い。その違いをマイケル・キートンがうまく演じ分けています。この人は何でも出来ますねえ。
これだけ物語が複雑になってくると、気になるのはラスト。多少の性格の違いはあれど、どれも人として完全な設定。どうやってオチをつけるのか心配になりましたが、ある意味コメディに徹したところも正解。これだけやるならいっそのこともっとクローンが出来ても面白かったのでは。いろいろ突っ込みどころは満載ですが、気にせず楽しんだもの勝ちだと思います。

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