No.487
タイトル
みんなのうた
(原題)
A MIGHTY WIND
監督
クリストファー・ゲスト
脚本
クリストファー・ゲスト他
キャスト
ボブ・バラバン、キャサリン・オハラ
制作
2003年/アメリカ
ジャンル コメディ
上映時間
92分
評価
★★

【 ストーリー 】
1960年代にフォークソングの一大ブームを巻き起こした伝説のマネージャー、ビング・スタインブルームがこの世を去った。彼の息子ジョナサンは、父の追悼コンサートのために、かつて父が育てたフォークソンググループを再結成させ、一大コンサートを行うために奔走するが、どのグループもそれぞれに問題を抱えていたなかなか交渉が進まない...。


【 コメント 】
『ドッグ・ショウ!』(2000)のクリストファー・ゲスト監督が製作したコメディ。1960年代にアメリカに巻き起こったフォークミュージックのブームをテーマに、関係者のその後を擬似ドキュメンタリータッチで描いた作品です。
クリストファー・ゲスト監督の作品の面白いところは、フィクションにもかかわらず撮影形式がドキュメンタリータッチなところ。本作でも、これを本当のドキュメンタリーと思われる方もいらっしゃるかもしれません。特にインタビューシーンなどはそう思わせるこだわりっぷり。昔リリースされたレコードなんかのショットも、ジャケット写真を結構作りこんでいたり、エピソードも練られていたり。かなりやりすぎの部分もあるので、フィクションだとわかってしまうとは思いますが、それでも笑ってしまいます。ちなみにある程度の設定や流れはあるものの、俳優の台詞や演技はほとんど即興だそうです。出演する方も大変ですねえ。

本作は、フォークミュージックがテーマなので、いたるところでさまざまなグループが繰り広げるフォークソングを聴けるところもポイント。またそれぞれのグループがキャラクター、演奏、曲、ともにいい味出しています。で、物語の柱となるのは、それぞれのグループが抱えているトラブル。フォークソングといってもいろんなミュージシャンがいますし、実際にはボブ・ディランのようにリアルに現在でも活躍されている方もいます。しかしながら、ここに登場するのは、どちらかというとブーム勃興期を彷彿させる素朴なミュージシャンが多く(ファッションもそんな感じです)、時代の流れに取り残されてしまった人々。それゆえに悲喜こもごもで人間ドラマが詰まっています。ドキュメンタリー性を残したせいか、大笑いできる場面は少ないですし、終盤はさすがにちょっとやりすぎな感じもしないでもないですが、それでも最後は声高らかに古き良き時代の音楽を奏でて終わる、ちょっとほろ苦くてちょっと笑えるドラマです。

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