|
|
|
|
|
|
|
|
No.324 |
|
|
|
|
|
|
|
|
タイトル
|
ぼくのバラ色の人生 |
(原題)
|
MA VIE EN ROSE |
監督
|
アラン・ベルリネール |
脚本
|
アラン・ベルリネール、クリス・ヴァンデール・スタッペン |
キャスト
|
ジョルジュ・デュ・フレネ、ジャン=フィリップ・エコフェ他 |
制作
|
1997年/フランス、イギリス、ベルギー |
ジャンル |
ドラマ |
上映時間
|
88分 |
評価
|
★★★★ |
|
|
|
|
|
|
|
|
<ストーリー>
長髪がよく似合う7歳の少年・リュドヴィック(ジョルジュ・デュ・フレネ)。彼の夢は「女の子になること」。スカートをはいて、着せ替え人形と遊んで、そしていつか好きな男の子と結婚したい・・・そんなリュド少年の無邪気でひたむきな生き方は、周囲の人々からとまどいと好奇の目で見られ、やがて拒絶される。そんな中、両親だけは彼を理解しようと努力し、守り抜こうとしていく.....。
<コメント>
「将来は女の子になって、好きな男の子と結婚したい」と願う男の子・リュドヴィック。そんなリュドヴィックの振る舞いのせいで父親は仕事を失い、一家は村八分。それでも息子を守り、家族の絆を取り戻そうともがく両親。かわいくて、切なくて、心温まる作品です。
リュドヴィックのような状態は正確に言うと「性同一性障害」となるのかもしれませんが、個人的にはそのあたりの解釈はさほど重要ではなくて、とりあえず何らかの理由で”たまたま女の子にあこがれる男の子”になってしまったと捉えればよいのではないかと思いました。リュドが虜になるテレビ番組のキャラクターをモチーフにしたファンタジーな映像が時々流れますが、これがまさに”問題提起”ではなく”子供の妄想”を表しているのではないかと。もちろんそういったテーマを描いた作品としてストレートに受け止めることも出来ますし、あえてそのあたりをあいまいに描くことによって、観る側に思考することを促す意図もあるのかもしれません。しかしながら、リュドがまだ幼い子供であることや、彼の行動や考え方を中心に描いていることから、そういった側面はあるにしても、リュド一家が地域社会でどんどん阻害されていく様子を見せることで、保守的な社会が持つ排他的な機能に警鐘を鳴らしている、もしくは皮肉っているのではないかと。
子供の純粋な感情や行動に必要以上に振り回される愚かな大人たち。リュドの両親もそれぞれ彼に対する肯定と否定の感情が微妙に入れ替わります。この描写も興味深いです。
女の子のようにかわいらしく、長髪やお化粧が似合っているリュドと、大人たちの思惑によって髪を短く借り上げられてしまったリュドの対照的な姿。やはり、男の子らしくとか、女の子らしくとかいう以前に、その子らしいということが重要なのではないでしょうか。
それにしても、リュドを演じるジョルジュ・デュ・フレネ、本当にかわいいです。この後、目立った俳優活動をしていないようなのが残念。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|