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タイトル
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ラブレター/誰かが私に恋してる? |
(原題)
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THE LOVE LETTER |
監督
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ピーター・チャン |
脚本
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マリア・マッゲンティ |
キャスト
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ケイト・キャプショー、トム・セレック他 |
制作
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1999年/アメリカ |
ジャンル |
恋愛ドラマ |
上映時間
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88分 |
評価
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★★ |
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【 ストーリー 】
ニューイングランドの穏やかな海沿いの町ロブロリー。そこに届いた一通の手紙が、突然騒ぎを巻き起こす。熱い思いを綴ったセクシーなその手紙は、署名のないラブレター。人から人へと手紙が渡ると、小さな町の住人はそれまでとは違う新鮮な興味をもって互いを見るようになる。これは誰に宛てたものなのか、そして誰が送ったものなのか ...。
【 コメント 】
『ラヴソング(原題:甜蜜蜜)』(1996)で、香港アカデミー賞9部門を獲得した香港出身のピーター・チャン監督のハリウッド・デビュー作。制作はスピルバーグ監督作品をほとんど手がけているドリームワークス。海辺の穏やかな町に届いた一通の情熱的なラブレターが巻き起こす騒動を、コミカルかつさわやかに描いた作品。同社の作品として、CGに頼らない穏やかな恋愛物語は珍しい。ちなみに主人公のヘレンを演じるのはケイト・キャプショー。スピルバーグ監督の奥さんです。ひょっとしたらこれは間接的にスピルバーグが奥さんのために描いた作品なのかも...。
内容的には小粋な感じを狙っているのは分かるんですが、カメラワークや展開はいかにもハリウッド、というかドリームワークスといった方が正しいでしょうか。序盤から、平和な街の穏やかな空気感や、そこに生きる人々の明るさが演出されるのですが、これがちょっと押し付けがましい。いや、ひねくれた見方なのはわかっているんですが、ヨーロッパの同様の作品と比較してしまうと、どうしてもそのあたりのセンスの違いが目に付いてしまうんですよね。さらに、DVDのパッケージには”オールスター・キャストの魅力的な演技が光る”とありますが、俳優陣はかなり地味です。日本未公開というのもうなづける気が...。穏やかな中にも意外とどんでん返し的なエピソードも用意されているのですが、主人公の人間的背景の掘り下げ方が足りないので大泣きには至らず。
それでも、ケイト・キャプショーやトム・セレックなんかがしっかりと”大人”を演じていますし、ストーリー展開もテンポがよく、笑える場面も用意されているので結構楽しめます。
勘違いから始まる恋愛もあれば、すれ違いによって成就しない恋愛もあります。恋の結末は、人間の勝手な思い込みによっても左右されます。手紙というある意味でのファンタジー要素を盛り込み、人間関係におけるひだのようなものを感じさせてくれる作品。
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