No.163
タイトル
ラヴ&カタストロフィ
(原題)
LOVE AND OTHER CATASTROPHES
監督
エマ=ケイト・クローガン
キャスト
フランシス・オコナー、ラダ・ミッチェル、アリス・ガーナー他
制作
1996年/オーストラリア
ジャンル 青春ドラマ
上映時間
79分
評価
★★★
<ストーリー>
「左利きで、正直で、映画の趣味の合う」恋人を探しているアリス。彼女のルームメイトでレズビアンのミア。イカれた連中ばかりの寮生活に見切りをつけた真面目一本のマイケル。人妻に体を売って生活をしているうち愛を忘れたアリ。ミア以外のガールフレンドを見つけたダニ。5人の大学生はそれぞれいろんな災難に会いながらもたくましく生きていく.....。

<コメント>
オーストラリアのメルボルン大学を舞台に繰り広げられる大学生たちの青春ドラマ。監督はモデル出身のエマ=ケイト・クローガン。女性らしい優しさあふれる視点で、出会いあり別れありの若者たちの日常をさらっとコミカルに切り取っています。
かなり低予算で作られたらしいのですが(撮影期間はなんと17日)、それを覆い隠すかのように処理されたフィルムの色彩が印象的。ドキュメンタリーのようでありながら、どこかモラトリアムな世界を感じさせる映像が作品にピッタリとハマっています。意外と安っぽい感じもなくて驚き。
脚本自体はまさにストレートな青春ドラマで、登場するキャラクターもそれらしい設定。理想の男性を求めすぎるあまり彼氏ができない女の子や、田舎から出てきた純情・真面目な男の子、身体を売る生活の繰り返しで愛を信じられなくなってしまった男等々、結構わかりやすい。レズの女の子たちが絡むあたりが多少スパイスとなっていますが、彼女たちの描き方もあっさりとしていて嫌味がありません。クローガンを含め、原案・製作・脚本を手がけたスタッフたちが実際に大学生活で体験したエピソードや実在の知人たちがキャラクターに反映されているらしいので、その辺りの影響もあるのでしょう。また、その登場人物を演じる俳優たちも普通っぽくて良いです。特に女性陣は充実していて、ショートカットがとてもかわいいアリス・ガーナー、『A.I』(2001)でのハーレイ・ジョエル・オスメント君の母親役も記憶に新しいフランシス・オコナー、『フォーン・ブース』(2003)や自国オーストラリアでの出演作が目白押しのラダ・ミッチェルとみんなそれぞれの役柄を好演。途中に挿入される映画に関する授業のシーンやみんなで好きな映画を3本ずつ挙げるシーン等、製作者たちの映画に対する(ウッディ・アレンに対する?)愛も感じられて楽しいです。
多少作りこんだ部分はあるにしても、学生生活や人間関係の描き方がオーストラリアならではとも言える開放感に溢れていて良かったです。ゲイやレズに対する暖かい視線も感じられます。
ただ、見方によっては、深みがなくてリアリティに欠けるとも取れますね。途中に出てくる一人の人間の”死”も毒にも薬にもなっていないのでもったいない。本当に真剣に大学で勉強している人にとっては、何ら響くところはないかもしれません。
ということで、何かしら強いメッセージを伝えてくれるような作品ではありませんが、作品に登場する学生たちと同じような生活を送っていなかったとしても、「あのころは楽しかった」的ノスタルジーを味あわせてくれる、甘酸っぱい青春の一幕をポジティブに切り出した、なかなか良質の作品ではあると思います。

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