No.248
タイトル
パリの大泥棒
(原題)
LOULOU GRAFFITI
監督
クリスチャン・ルジャレ
脚本
クリスチャン・ルジャレ
キャスト
ジャン・レノ、アネモーネ、ジャン・ベンギギ他
制作
1995年/フランス
ジャンル コメディ
上映時間
88分
評価
★★★
<ストーリー>
巧みな話術と大胆な手口で盗みを働く痛快な大泥棒ピクラルン(ジャン・レノ)。相棒の少年ルル(ジャン・ヴァンコワリ)と息のあったチームワークで、警察を煙に巻いてはパリ中を沸かせていた。ある日ルルは、子供たちに夢を与える発明品を作ろうとしている女性発明家ジュリエット(アネモーネ)と出会い、彼女の発明が悪徳企業に盗まれようとしていることを知る.....。

<コメント>
今やフランスのみならず、世界の映画スターとしての地位を確立している『グラン・ブルー』(1988)のジャン・レノが出演しているコミカルなドラマ。『パリの大泥棒』と言えば、1966年に製作されたルイ・マル監督、ジャン=ポール・ベルモンド主演の同名映画が思い浮かびますが、本作とは関係ないようです。ルイ・マル監督の作品は原題も「LE VOLEUR」=”泥棒”ですが、本作は「LOULOU GRAFFITI」と登場する少年の名前がタイトルです。ビデオパッケージには”ジャン・レノ主演”とデカデカと書いてありますが、実際の主役は発明家の女性、ないしはこの少年ですね。
ルル役の少年は子供と大人の間という感じが伝わってきていいですね。他に出演している作品が見当たらないのが残念です。発明家の女性役アネモーネも地味なキャラクターを好演しています。脚本的にさほど起伏があるわけでもないですし、強烈な印象の登場人物もいないのですが、話がテンポよく進んで気持ちよく、いろんな場面で気の利いた小物や雑貨が出てくるのが楽しいです。そういう小技が好きな方は何度も見たくなるかもしれません。ジャン・レノは伊達男ながら、おとぼけた演技が上手い俳優でもありますので、もっと笑える場面があっても良かった気がしますが、やはりフランスのコミカルなドラマというのは、それなりに安心して見ていられますね(あくまでも個人的趣味ですが)。おそらくこれがハリウッド映画だったら、発明家の女性役はもっとわかりやすい美人女優を使って、少年役はもっと幼い子役を使ったのではないでしょうか。
全体的な印象は悪くないですが、これなら思い切ってもっとファンタジックな味付けでも面白かったかも、と思いました。ジャン・レノが出ているのに日本未公開なのは、ドタバタ度が低いせいでインパクトに欠けると思ったのか、それとも何か他の理由があったのでしょうか。
ちなみに、世界的ベストセラー「星の王子さま」の著者で、自身も飛行機乗りとして知られるサン=テグジュペリ好きの方は、星の数がもうひとつ増えると思います。

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