No.153
タイトル
ジェレミー
(原題)
JEREMY
監督
アーサー・バロン
キャスト
ロビー・ベンソン、グリニス・オコナー、レン・バリ他
制作
1973年/アメリカ
ジャンル 青春ドラマ
上映時間
90分
評価
★★★
<ストーリー>
ジェレミー(ロビー・ベンソン)は偉大なチェロ演奏家を志す心優しい15歳の少年。同じ音楽学校に通う16歳のスーザン(グリニス・オコナー)を一目見たときから忘れられなくなった。ジェレミーは親友ラルフの協力を得て自分の気持ちを彼女に告白、彼女はすぐさまOKし、二人は付き合い始めるが.....。

<コメント>
ニューヨークを舞台に繰り広げられる、少年と少女の幼くも切ない初恋の物語を描いた作品。監督は本作でカンヌ映画祭・新人監督賞に輝いたアーサー・バロン(本作以外に作品がないのが残念です)。出演は少年役に近年『美女と野獣』等のアニメ作品の声優として活躍しているロビー・ベンソン、少女役に『カリフォルニア・ドリーミング』(1978)でも少年の憧れの的になったグリニス・オコナー。作中の冒頭等、重要な場面で流れる曲はそれぞれ2人が歌っているらしいのですが、これがしみじみとしていて良いです。特にロビー・ベンソンの歌声は切ない内容の曲に合ってますね。冒頭の場面は静かながら若さやみずみずしさを感じさせますが、曲の歌詞が早くもハッピーエンドで無いことを物語っています。

こういうストーリーの作品を見るとどうしても名作『小さな恋のメロディ』(1971)を思い出してしまうのですが、本作でも二人が出会うのは少女がバレエをやっている場面。これは向こうでは定番の出会いなのでしょうか。ナイーブな感性を持ち「運命を信じる?」とたずねる少年に「私は現実的なの」と少女が答える場面でもわかるように、やはり女性のほうが現実的なのも、この手の作品ではお約束のシチュエーション。主演の二人はどちらかというと愛らしいというよりも、素朴でまさにどこにでもいそうな感じ。それに加えて映像もドキュメンタリーぽい雰囲気なので、リアリティがあって感情移入しやすい作りになっています。変に作りこんだ感じがないので、序盤、音楽教室に通ったり、友達とふざけたり、少年の日常を描写する場面も親近感が持てて楽しいです。少し冗長な感じもしますが、このあたりのシーンを見て、昔、自分が同じ年頃だったときのことを思い出す人も多いのではないでしょうか。
ただ、それに比べると、少年と両親の関係については少し踏み込み方が足りないような気がしました。学校生活からもそれほど退屈さは伝わってこない。周りの大人たちの無責任な期待と学校が押し付けてくる無意味な規律だらけの生活が、天使のような少女の出現で鮮やかに彩られる、みたいなひりひり感があればさらに良かったかも。まあ、でもそうなるとまんま『小さな恋のメロディ』になってしまいますが...。
終盤、二人に降りかかってくる悲劇が唐突な感じですが、そもそも初恋は淡く脆いもの。まして力の無い二人は大人の世界の論理に抵抗できるはずも無く、心にそれぞれの想いを抱えたまま生きていく。胸の奥をぎゅっと握られるような切ない気持ち、そしてその後に襲ってくるぽっかりとした喪失感、そういう感情というのは、おそらくだんだんと無くなっていくものでしょうし、あの年代だからこそ感じられるものなのかもしれません。できればいつまでも忘れずに、心に抱えていたい感情ですね。

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